基本的な対策を学ぶ

酸化を避ける食事

人間は食事によって内々に取り入れた資質や糖分を燃やすことで、生命活動に必要なエネルギーを獲得しています。物を燃やす時と同様に、人間の体内でも酸素が脂質や糖分と反応して、エネルギーを作り出しているのです。このとき、エネルギーと一緒に発生するのが体に悪影響を及ぼす「活性酸素」です。
エネルギーを生成する際に発生した活性酸素は、不安定な状態で生まれます。そのため、体内ですぐに他の物質と結びつこうとします。これが酸化作用と呼ばれるもので、細胞の働きを壊したり、細胞自体を殺してしまう事にもつながります。つまり、食事によって取り入れた資質や糖分をエネルギーに変換する際に生まれた活性酸素が、老化の原因になるのです。
では、この活性酸素を減らして、老化のスピードを遅くするためには、どのような食事を心がければ良いのでしょうか。そのカギとなるのが抗酸化物質。食事によりエイジングケアを語るうえで、欠かすことのできないキーワードです。

活性酸素を減らす2つのカギ。1つは体内で活性酸素を消す働きがある『酵素』を増やすこと。この酵素は年齢と共に減っていくため、食事などでサポートする必要があります。酵素はタンパク質に亜鉛やマンガンなどの助けがあって体内でつくられます。もう1つは、食物自体が酵素の様に活性酸素に直接働く『抗酸化物質』を積極的に摂り、体内に酸化ストレスを蓄積させないことです。
酵素の生成を助ける食品や抗酸化物質を多く含む食品をたくさん食べて、さびない体づくりをめざしましょう。

(監修・浜中聡子・AACクリニック銀座院長)