基本的な対策を学ぶ

抗酸化成分

老化の元となる有害物質「活性酸素」

ス紫外線とともに、老化の大きな原因となるのが、「活性酸素」です。 活性酸素は私たちの呼吸によって取り込まれた酸素の一部が体内で変化して発生する有害な物質です。活性酸素は「紫外線」を筆頭に、「喫煙」「ストレス」「不規則な食生活」さまざまな外的要因により発生やすくなります。

有効な活性酸素対策

では、どうやったらこの活性酸素の発生を最小限に抑えることができるのでしょうか? もっとも重要なことは、原因となる外的要因をなくすこと。紫外線対策やストレスを防ぐ生活を心がける必要があります。 では、できてしまった活性酸素はどうしたらよいのでしょう。 私たちの体の中には元々活性酸素を抑える「抗酸化物質」(SOD)という成分が備わっています。しかし、それも30歳を過ぎるとぐっと少なくなってきます。そこで、その役割をしてくれる物質を摂取することが必要になってきます。 バランスの取れた食生活やスキンケアで、抗酸化物質を取り入れることが重要です。では、肌の酸化防ぐ抗酸化成分にはどのようなものがあるか見てみましょう。

肌老化を防ぐ「注目の抗酸化成分」

ビタミンC(L-アスコルビン酸)

美肌の万能成分、ビタミンC。美白成分として良く知られていますが、抗酸化作用、コラーゲン産生促進作用など、美白以外にもさまざまな作用があります。 乾燥したり紫外線を浴びたりすると、肌に活性酸素が発生して細胞を酸化します。ビタミンCは細胞の代わりに活性酸素に酸化されることで、細胞を守ることができます。安全性も非常に高いので、枯渇しないよう日常的にビタミンC化粧品でケアするのがお勧めです。特に紫外線を浴びる前は、たっぷりとケアしましょう。サプリメントなどで積極的に摂取することをもお勧めします。 ビタミンCは非常に不安定な構造であるため、化粧品の中ですぐ分解してしまい、肌に届けるのは困難でした。しかし近年では、ビタミンCの分子に少し手を加えて改善した「ビタミンC誘導体」と呼ばれる成分が多く開発されています。安定性を高めた「アスコルビン酸グルコシド」や、浸透性も同時に向上させた「イソステアリルアスコルビルリン酸2Na」「アスコルビン酸-2リン酸-6パルミチン酸」などの成分も普及してきています。

植物性ビタミン「OPC」

OPCは抗酸化成分として知られるカテキンやポリフェノールなど植物フラボノイドなどにも含まれるビタミンPの主物質です。ビタミンEの50倍、ビタミンCの6倍の抗酸化力があり、もっとも抗酸化力がつよいビタミンの一種です。 微量でも高い効果が得られ、この高い活性酸素除去作用から、アンチエイジングビタミンとも呼ばれています。

ビタミンE(酢酸トコフェロール)

化粧品やシャンプーのほか、ストッキングなどにもその有効性がいかされており、注目の成分です。 肌の角質細胞の間を満たす、「細胞間脂質酢酸トコフェロールは脂溶性のビタミンで、ビタミンE誘導体を安定化した成分です。主に、代謝によって生じるフリーラジカルから細胞を守ることで、脂質に対する強い抗酸化作用を発揮します。末梢血管を拡張して血行を促進するため、肌のくすみ改善や老化防止作用もあります。ビタミンCと共に摂取すると、抗酸化機能を補い合うことができるので効果的です。

アスタキサンチン

β-カロテンやリコピンなどと同じく、自然界に存在するカロテノイドの一種で、鮭やエビなどに含まれる赤色の色素です。茹でると赤くなるのはこの色素のためです。強力な抗酸化作用を持ち、その効果はビタミンEの500~1000倍、βカロテンの約40倍ともいわれています。活性酸素の中でも特にシワの形成に深く関与している一重項酸素を消去する働きが強く、化粧品成分として注目させています。

アントシアニン

アントシアニンとは、ブルーベリーやナス、黒豆の種皮など、果実や花の赤、青、紫を示す水溶性色素として、植物界に広く存在します。ポリフェノールの一種で、酸化的損傷から細胞を保護することや循環器疾患と悪性腫瘍のリスクを減らすと考えられています。またコラーゲンの安定化や合成を促進する作用もあるとされています。アントシアニンには多くの 種類がありますが、中でもデルフィニジンやシアニジンという成分が最も抗酸化力が強いとされています。近年では目の機能を向上させる働きも注目されています。

ユビキノン(コエンザイムQ10)

ユビキノンは、ビタミンQやコエンザイムQ10とも呼ばれ、生命活動を維持するためのエネルギー産生に必須の補酵素として、私たちの細胞内に存在し、体の中の酸化還元反応に関与しています。抗酸化力が強く、細胞膜を過酸化状態から守る役割もしていますので、体の機能を保ったり、免疫系を強化したり、肌の老化を防止する成分として、サプリメントや化粧品の分野で注目されています。

フェルラ酸

フェルラ酸とは、植物の細胞壁などに存在するポリフェノールの一種です。ビタミンEと同等の抗酸化力を持ちながら、日本人にはなじみの深い米ぬかなどに含まれる天然の抗酸化剤として注目を集めています。食品の酸化防止剤としても昔から汎用されています。 さらにそれ自身が紫外線吸収能をもっており、美白作用もあるため紫外線ケア化粧品に配合されています。また最近では、軽度の抗アルツハイマー病素材としても注目を集めています。

フランス海岸松樹皮

フランス南西部に生息するフランス海岸松は、激しい寒暖の差や強い紫外線など過酷な環境から身を守るため非常に厚い樹皮をもつといわれています。フランス海岸松の樹皮エキスは、その過酷な条件を生き抜いた松の樹皮から抽出された植物成分です。 フランス海岸松の樹皮エキスは、フラボノイドや有機酸を含んだ複合体で、その主成分はプロアントシアニジンというポリフェノールの一種です。抗酸化力は、ビタミンCやビタミンEよりもずっと優れており、メーカーによって様々な商品が発売されており、ピクノジェノール、フラバンジェノール、エンゾジノールなどの種類があります。

ルテイン

カロテノイドのひとつで、ホウレンソウやケールなどの緑葉野菜に含まれている黄色の天然色素です。常に紫外線にさらされる植物に含まれていることから、過酷な環境下で生き延びていくために強い抗酸化力をもつとされています。 ヒトの体内器官や皮膚にも存在していますが、体内で自ら作り出すことができないため、食事や化粧品など、体の外から積極的に補給する必要があります。 近年では、加齢による目の疾患に対する効果がある成分としても注目されています。

情報提供:アンファー株式会社