基本的な対策を学ぶ

シミ対策

シミの中には、美白化粧品で改善されるものもありますが、医師の治療でしか治せないシミもあります。
美白化粧品を6ヶ月以上使っているのに効果が出なかったという方は、クリニックでの治療が必要なシミかも知れません。シミの種類によって治療法も異なってきますので、信頼できるドクターに相談してみましょう。

経口による治療

ビタミンC

シミを作るメラニンを還元して、シミの色を褪色させる働きがあります。

トラネキサム酸

シミや肝斑に効果があります。

外用薬による治療

レチノイン酸+ハイドロキノン

  • 仕組みと特徴
    表皮の中に溜め込まれてしまったシミは、レチノイン酸での治療があります。
    表皮細胞に作用して、新しい細胞を増やし、肌のターンオーバーを数倍にも高め、たまったメラニンを押し上げて、排出する治療法です。このときに強力な美白作用のあるハイドロキノンを併用することで、シミが漂白されます。
    ・治療が有効なシミの種類:肝斑、炎症後色素沈着、ソバカスなど
  • 注意点
    レチノイン酸も効果が高いぶん刺激が強く、皮がむけたり赤くなったりする場合があります。また、ハイドロキノンもかぶれる場合があり、医師の指導のもと、肌の状態を見ながら濃度を調節していくことが大切です。

ケミカルピーリング

グリコール酸(AHA)、サルチル酸(BHA)、トリクロール酸(TCA)などの酸の入った薬剤を使い、皮膚の表面を剥ぎ取り、皮膚が本来持っている再生能力を生かして新しい皮膚の細胞を再生することによりうすいシミやくすみを軽減します。

  • ・ソフトピーリング
    20~50%濃度のAHAを使います。最もリスクが低いケミカルピーリングですが、赤みや痛みが出ることがあります。剥ぎ取られた上皮は浅いピーリングで2~5日、中程度のピーリングで1週間前後で回復します。
  • ・ハードピーリング
    TCAを使います。TCAは真皮にまで作用し、皮むけや激しい痛みが出ます。回復するまでに2~4週間かかります。AHAよりリスクが高いぶん、効果は高くなります。施術治療は紫外線の影響を受けやすいので、徹底した紫外線ケアが必要です。
  • 注意点
    ケミカルピーリングを受けたら、紫外線ケアを必ず行なうことと、水分をしっかりと補う必要があります。これらを怠ると逆に色素沈着を起こしてしまうこともあります。
    ケミカルピーリングは改善したい症状や肌質によって使用する薬剤の種類や濃度を変更する必要があります。信頼できる医師と医療機関を選択することが重要といえます。

レーザーによる治療

Qスイッチレーザー、ルビーレーザー、炭酸ガスレーザーなど

  • 仕組みと特徴
    レーザー治療は、厚みがあるシミや、表皮よりもっと奥の真皮層までとどいているシミに有効です。
    レーザー治療の仕組みは、レーザーがメラニン色素に吸収され、シミの部分の表皮と角質層をはがします。そこに正常な皮膚を再生されていきます。
    これにより正常な皮膚組織にはダメージを与えず、きれいにシミを消すことができます。
    ・治療が有効なシミの種類:老人性色素斑、脂漏性角化症、ソバカスなど
  • 注意点
    アフターケアが重要です。レーザー照射後の肌は紫外線に反応しやすいので、紫外線対策を怠るとまたシミになってしまいます。できてしまったシミをとるためにも、これからシミを作らないためにも紫外線対策を万全にしましょう。
    また、1人が数種類のシミを同時に持っている場合が多く、シミごとに適切な治療が必要です。
    レーザー照射が厳禁のシミ(肝斑)もありますので要注意。信頼のおける専門医に相談することが大切です。