アンチエイジングニュース

アンチエイジング 美食スタイル

 

普段から食に携わっている私ですが、なにか特別な日や自分へのご褒美が欲しい時に、いつもとは違った気分でレストランを訪れます。お店の佇まいや内装といった全体の雰囲気からも気分が高揚しますし、コースメニューならば一皿ずつ提供されることで優雅な時間を過ごすことができるでしょう。心も体も癒されるようなひと時をレストランで過ごすことで、明日への活力にもつながりますね。

 

そこで今回は、アンチエイジングのための自分磨きにぴったりな広東料理を楽しめる名店を訪れました。

 

アンチエイジング・ヘルシーを提唱する「Cantonese 燕 KEN TAKASE」

 

降り立ったのは国の指定重要文化財になっている東京駅。開業100年以上という長い歴史あるこの駅には、様々な人たちが行き交います。東京に来る人、東京から向かう人、東京駅が人生の出発点であったり、思い出や記念の場所だったりする人もいるのではないでしょうか。

 

 

実は東京駅の丸の内側駅舎内に「東京ステーションホテル」という宿泊施設があります。宿泊だけでなく、レストラン、カフェ、さらにはフィットネスラウンジやスパまで完備している名門ホテルです。

 

 

丸の内側からステーションホテルの地下へ進んでいくと、広東料理レストラン「Cantonese 燕(えん) KEN TAKASE」があります。

 

中国の伝統的な医食同源の思想を元に、油を多用することなく、食材本来のおいしさを引き出した広東料理を提供している名店です。「アンチエイジング・ヘルシー」を提唱していて、「ヘルシー」や「ビューティー」といったコース名からも意識の高さが感じられます。

 

今回、私がセレクトしたランチコースの「ラグジュアリー スワロウ」のテーマが、「乾燥から肌を守る」ということ。秋は乾燥の始まりの季節なので、より肌の保湿や潤いを保つために食材を選んでいるとのことなので楽しみにしていました。

 

真珠パウダーやプラセンタエキスを取り入れた料理も登場

 

 

 

広東料理といえば点心は欠かせないですね。蒸籠で提供された「季節の蒸し点心3種」には、紫芋のパウダーで色鮮やかに包まれた生地の中は、野菜たっぷりの具が(上)。椎茸のエキスたっぷりで小さなサイズながらも食べ応えがあって、野菜のうま味が凝縮されています。

 

また、昔の中国の貨幣を模した形をしているのは、サーモンとクリームチーズの点心(左)。サンドウィッチやカナッペなどでよく使われる食材ですが、まさか点心にも使われるとはびっくり。さっぱりとしながらもクリームチーズのコクが良いアクセントになっています。牛肉の点心(右)は食べた瞬間から肉の甘みが溢れるジューシーさが印象的な焼売。生地にもほうれん草が練り込まれていて、野菜、魚、肉とバランスの良い組み合わせの点心でした。

 

 

こちらは、「燕の巣入りカリフラワースープ」。燕の巣というだけでもテンションが上がりますが、さらにスープの表面には純白の真珠パウダーがたっぷりと。

 

一般的に燕の巣に含まれるシアル酸には酸化防止や免疫力のアップなど、体の内側から美しさを保つともいわれています。さらに、真珠パウダーは、活性酸素を除去し、細胞を活性化させることで、保湿に導いてくれてるといわれています。

 

どちらも、世界三大美女のひとりである楊貴妃が美しさを保つために食べていたとされる食材です。無味無臭なので味に影響があるものではありませんが、やさしいカリフラワーの味わいと共にいただけるだけで幸せな気分にさせてくれます。

 

 

広東料理をはじめとする中国料理には数多くの炒め料理があります。豚肉との相性抜群なカシューナッツを使った炒め物は、好きな人も多いのではないでしょうか。

 

「豚のロース肉とカシューナッツの季節野菜炒め」は、見事なおいしさでした。肉厚のロース肉にカシューナッツの食感と甘みをうまく引き出しています。その要となっているのが、オリジナルのVXO醤ソースです。

 

XO醤といえば、貝柱や干し海老を使った広東料理の代表的な調味料です。では、「V」は?というと、このソースはすべて野菜から作られたもので、ベジタブルの「V」でした。ここでも活躍しているのが椎茸です。食感といいうま味といい、野菜だけで作られたとは思えないほどで、ぜひ瓶入りソースとして販売してほしいほど気に入ってしまいました。

 

 

食後のデザートには、「プラセンタ入り杏仁豆腐」をいただきました。ここでの注目は、やはりプラセンタといえるでしょう。

 

一般的に漢方の生薬として使われていて、細胞の活性化によって肌の再生や修復、さらにはプラセンタに含まれるアミノ酸によって、肌の水分保持、チロシナーゼによる活性酸素の活動を抑えることでシミ予防にも手助けしてくる優れもの。

 

優しい甘さの杏仁豆腐は、杏の種の核を使ったデザートで、漢方食材として中国でも愛用されている食材。咳を鎮めたり、肺機能を正常に保ったりと、風邪気味の時には特に食べてほしいデザートです。

 

他にも、刺身のサラダやエビのマンゴーソース、大豆ミートをのせた香港麺など、全7品を堪能しました。普段、自分では取り入れることができないようなアンチエイジング食材に出会えて感激です。

レストランで食べるということは、家で準備をしている洋服選びからウキウキしてくるものです。料理は視覚からも美しさを感じられ、自然と背筋が伸びてきますね。スタッフの方の細やかなホスピタリティを受けることで、リラックスした気持ちで楽しむことができるのではないでしょうか。

 

今回ご紹介したコースは、11月末日まで。12月からは新たなコースが始まります。自分をより健美にさせてくれる場所なので、素敵な家族やお仲間とぜひ訪れてみてくださいね。

 

 

Cantonese KEN TAKASE

東京都千代田区丸の内1-9-1 東京ステーションホテルBF

03-6269-9937

営業時間やコースの内容等、詳しくはHPをご覧ください。

http://www.cantonese-en.jp

 

伊能 すみ子

伊能 すみ子
INOU SUMIKO

食の専門家であるフードアナリスト1級。
気象番組ディレクターを経て、日本をはじめ世界各国の料理や食文化を学ぶ。
エスニック、スイーツを中心に、様々な食の情報をテレビ、雑誌、ウェブなどのメディアにて提案、執筆。
自らのアンチエイジングフードのポイントは「スパイス」。
古代エジプトより薬として活用されたスパイスをこよなく愛する。
●ブログ『恋しいアジア』~アジアンフードディレクター伊能 すみ子~更新中

●著書『マカオ行ったらこれ食べよう!: 地元っ子、旅のリピーターに聞きました。』(amazonのサイト)

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