アンチエイジングニュース

睡眠不足が原因で肥満になることはよく知られていますが、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病になるリスクも高くなることが分かっています。

つまり、食事や運動に気をつけて生活習慣の予防をと考えていても、睡眠不足のためにせっかくの努力が無駄になっている可能性があるわけです。  そこで今日は、睡眠不足が糖尿病のリスクになるという報告をお知らせします。

睡眠不足は、糖尿病・高血圧の元凶

古いところでは、スウェーデン在住の45~65歳の男女1170人(うち男性550人)を対象とした研究では、肥満、高血圧、喫煙、いびきなどの危険因子の影響を解析したところ、睡眠障害の相対リスクは4.8と、肥満の6.6に次いで高いことが報告されています。(Diabetes Care.2005;28:2762-2767.)。

また、アメリカの45歳以上の5万4269人を対象にした調査では、睡眠時間が6時間以下の人は糖尿病や心臓病の有病率が高いという結果も出ています(Sleep. 2013 Oct 1;36(10):1421-1427.)。

高血圧との関係についても報告があります。

米シカゴ大学の研究チームが、睡眠時間が不足している中高年は高血圧になる可能性が高まるという調査結果を発表しています。

研究は、5年間にわたり33~45歳(平均年齢40歳)までの578人を対象に睡眠時間と質を調べたものですが、睡眠時間が4時間未満、4~5時間、5~6時間、6~7時間、7時間以上の5群に分けて比較したところ、睡眠時間が1時間減るごとに高血圧になるリスクが37%上昇するという結果になったそうです(Arch Intern Med. 2009;169(11):1055-1061.)。

ちなみに、厚生労働省が発表した「健康づくりのための睡眠指針」の第3条には「良い睡眠は、生活習慣病予防につながる」とされており、「いくつかの縦断研究では、短い睡眠時間や不眠が、肥満、高血圧、耐糖能障害、循環器疾患、メタボリックシンドロームを発症する危険性を高める」と警告されています。

このように、睡眠は生活習慣病と密接に関係しています。健診結果で異常値があったら、まずは睡眠の見直しをなさったら如何でしょうか?

 

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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