アンチエイジングニュース

口腔ケアのポイント!「噛む」ことを意識してみよう!

いつまでも食生活を楽しく過ごすためには、口腔ケアをしっかり意識することが大切です。口の中を清潔に保つことで、食べることはもちろん、話をすること、これは人とのコミュニケーションを取ることにもつながっていきます。

歯ブラシ

 

虫歯や歯周病の予防で歯を健康に保てば、咀嚼をしっかりすることができますし、舌の健康管理によって、味覚にも違いがでてきます。また、歯並びが悪くなったり、歯が抜けたり、口臭が気になったりしたら、話すのが嫌になってしまう人もいるかもしれません。

これらは、身体全体の健康を保つことにもつながってくるので、口腔ケアはとても大切と意識しましょう。

実は、私の母は現在84歳ですが、80歳の時に実は表彰されたことがあります。通っていた歯科医院から推薦され、歯の優良者として8020(ハチ・マル・二イ・マル)運動達成者に贈られるものでした。

 

「8020(ハチ・マル・二イ・マル)運動」とは?

永年に渡って口腔の健康管理に努力し、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動で、平成元年(1989年)に厚生省(当時)と日本歯科医師会が提唱して開始されたものです。

歯医者

 

年齢を重ねると、虫歯に限らず、歯茎が下がることで歯が抜けてしまうこともあり、自分の歯をキープすることはとても大変です。成人の永久歯の数28~32本なので、20本以上を保つことが凄いことだということがわかります。

母は、毎食事後の歯磨きを欠かしません。歯ブラシのあとは、歯間ブラシも使用しています。年相応の食べる量の減少はありますが、硬い固形物も躊躇なく食べることができ、声も聴きとりにくいことなく、はっきりと話ができています。

 

健康な歯を保つための歯周病予防

母は食事をしているたびに、早くに食べ終わる私に対して、「私は食べるのが遅いから・・・」と後ろ向きな言葉をいいます。それは、箸や茶わんの上げ下げといった食べる動作が遅いから時間がかかるかと思っていましたが、そうではなく、「よく噛む」から食べるのに時間がかかるのです。

虫歯予防をはじめ、ある程度の年を重ねると、歯周病に対して意識をしないといけません。食後の歯磨きなどのセルフケアに加えて、やはり噛むという行為こそが、歯や歯茎の強化、唾液の分泌を促すことになります。では、どうすれば噛むことを意識するでしょう。

 

おすすめ食材

おすすめ食材

 

■硬めに茹でる根菜類

咀嚼を増やすには、噛む回数を増やすことです。葉野菜よりは根菜類の方がしっかりしているので、歯ごたえを感じられる食材です。食べる際の大きさや切り方も気にしてみてください。

【大根】

生でも食べられる野菜なので、火を通す必要がない分、手軽に食べられます。大根自体の水分量も多いので唾液が出やすく、繊維質もさほど気にならないので、比較的噛みやすい野菜です。サラダをはじめ、煮物やみそ汁の具など、用途も多いのが嬉しいですね。

【ゴボウ】

きんぴらなど、火を通しても歯ごたえ、食感の良さを感じられるのがゴボウといえるでしょう。繊維質がしっかりしているため、繊維に沿って切るか、繊維を断ち切るかによって、食感が変わってきますので、咀嚼の回数を増やすには繊維に沿って切ることをお勧めします。

■ヨーグルト&ナッツ

以前、口内フローラについてコラムを書かせていただいた時にヨーグルトの話をさせていただきました。

ヨーグルトは腸に有効なだけじゃない!「ロイテリ菌」で口内オーラルケア

乳酸菌やロイテリ菌が入ったヨーグルトは、歯周病菌の発育を抑え、口の中の善玉菌を増やしてくれます。さらに、先ほどの話にあった8020運動に関連して、ラムノーザス菌L8020株という菌を元に、広島大学と四国乳業がヨーグルト研究開発を行って、ヨーグルトを発売しています。

口腔ケアの一環として、ヨーグルトを食べる際にナッツを刻んで入れれば、食感も良くなりますし、食べ応えもばっちりです。

バランスの良い栄養素を踏まえた食生活の中で、食材を選んだり、切り方を考えたりして、噛むことをぜひ楽しんでみてくださいね。

 

伊能 すみ子

伊能 すみ子
INOU SUMIKO

食の専門家であるフードアナリスト1級。
気象番組ディレクターを経て、日本をはじめ世界各国の料理や食文化を学ぶ。
エスニック、スイーツを中心に、様々な食の情報をテレビ、雑誌、ウェブなどのメディアにて提案、執筆。
自らのアンチエイジングフードのポイントは「スパイス」。
古代エジプトより薬として活用されたスパイスをこよなく愛する。
●ブログ『恋しいアジア』~アジアンフードディレクター伊能 すみ子~更新中

●著書●著書『マカオ行ったらこれ食べよう!: 地元っ子、旅のリピーターに聞きました。』/div>

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