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アンチエイジング 美食スタイル

若い頃は維持できていた体型も年を重ねていくほどに「体についているお肉が取れない!」なんて、声を多く聞きます。私もその一人。
食事をすればお腹がぽっこりするのは当たり前ですが、なぜか徐々に“背中もぽっこり”になるのです。これ、解っていただける人、多いのではないでしょうか。
身体全体に脂肪がついて運動をしていても落ちにくい。でも食事制限はしたくない。だって、美味しいものは食べたいですものね。

***話題の“希少糖”は自然由来の甘味料***
ここ最近、話題となっているのが“希少糖”です。
これは、ダイエットに有効的なだけではなく、食品や医療、農業までも関連性があり、香川大学が中心となって県全体でプロジェクトを組み研究が進んでいます。というのも、希少糖は食品ではなく、“糖”なのです。「自然界にその存在量が少ない単糖とその誘導体」と定義され、これまでに約50種類の存在が知られています。
多量に存在する有名な糖はブドウ糖や果糖など7種類。それ以外はすべて希少糖とされています。ガムなどに使われている「キシリトール」もそのひとつです。人工甘味料と違い、自然由来の甘味料として注目されています。

香川県で行われた国際希少糖学会での発表によると、香川大の教授が希少糖のひとつである「D-プシコース」を抽出することに成功。実験を行い、なんと「内臓脂肪蓄積を抑制、血糖低下などの効果があることがわかった」というのです。
D-プシコースは、砂糖の70%ほどの甘みがありますが、ノンカロリーです。ヒト実験でも食前と食後の血糖値を比べたところ、食後の血糖値が下がった結果が出ています。しかし、これはまだ実験中で、具体的な効果例としては継続されているのが現状です。

***最近見かける“希少糖商品”***
香川県では、この希少糖を広げるための一環として、希少糖を約15%(残りの85%はブドウ糖と果糖)を含む「レアシュガースウィート」と呼ばれるシロップが平成21年から商品化され、昨年から本格的に全国へ拡大していきました。それによって、各メーカーから希少糖を使った商品が多く販売されるようになったのです。

これらの商品はダイエットや健康改善をうたう商品ではありません。“希少糖を使用した商品”として話題になっているのです。希少糖の存在は確認できても、実験結果の症例が少なく、今後の開発や取り組みが期待されている段階です。
希少糖は字のごとく、とても貴重で少量な糖です。なので、価格も高く、希少糖を使用した甘味料は砂糖の10倍ともいわれています。実際に商品に使われているシロップもブドウ糖や果糖が混在しているので、100%希少糖を活用するにはまだ時間がかかりそうです。

話題先行で商品化されたと言っても過言ではありませんが、希少糖の認知度を高めるのは効果があったのではないでしょうか。

今後はどんどん研究が進み、糖尿病や肥満などの改善のための病院食に採用されたり、ダイエット食品として開発が進んだり、もっと身近な存在として希少糖が日常的に活用される日も遠くないかもしれません。

***日本人はダイエット好き?トレンド好き?***

日本では今まで、いくつのダイエットが流行り、そして忘れ去られたことでしょう。
食べ物系であれば、こんにゃく、リンゴ、バナナ、玄米、キウイ、ココア、ヨーグルトなど、挙げればキリがありません。さらに、機能性を思い出すと、低インシュリン、炭水化物、レコーディング、胆汁酸、これまた記憶にあるダイエット法ですね。
   
このようなダイエット法は雑誌やテレビで話題になるたびにスーパーでその食品が“品切れ”になる現象が起こり、手に入らない~と悲しむ主婦の方たちが続出しました。
ある一定時期の効果はあってもそれを継続している方はどれだけいるでしょうか。ダイエットは相性もあります。次から次へと出てくる新たなダイエット法が自分に合うかを日本人は探し続けてしまう性分なのかもしれません。ダイエット産業は経済効果もあり、美味しい食べ物を探すように、私たちはダイエットのトレンドを探し続けることでしょう。

***すみ子のちょこっとZOOM UP***
私にとって日常生活にスパイスやハーブは欠かせません。スパイスの香りは食欲をそそりますが、唐辛子などはカプサイシンによって、脂肪の燃焼や代謝を促します。カモミールは紅茶でいただきながら安眠や体のダメージの改善に役立ってくれます。

そんな中、これからの暑さに負けずに心地よい環境に私を誘ってくれるのがアロマです。
先日、テレビでもペパーミントオイルについて放送されていました。私は癒しを求めてアロマオイルを楽しんでいますが、なんと“食欲を抑える香り”として紹介されていたのです。
2時間ごとに香りをかぐ行為を1週間続けたことで、かぐ前の1週間と比べて、カロリー摂取量が2200カロリーも減ったそうです。これは胃腸の働きが抑えられ、脳に空腹感が伝わりにくくなった、とされています。
ダイエットという観念はなかったのですが、まさかペパーミントオイルが脳に指令を与えていたなんてびっくりでした。
これから香りをかぐ頻度が多くなりそうですね。

伊能 すみ子

伊能 すみ子
INOU SUMIKO

食の専門家であるフードアナリスト1級。
気象番組ディレクターを経て、日本をはじめ世界各国の料理や食文化を学ぶ。
エスニック、スイーツを中心に、様々な食の情報をテレビ、雑誌、ウェブなどのメディアにて提案、執筆。
自らのアンチエイジングフードのポイントは「スパイス」。
古代エジプトより薬として活用されたスパイスをこよなく愛する。
●ブログ『恋しいアジア』~アジアンフードディレクター伊能 すみ子~更新中

●著書『マカオ行ったらこれ食べよう!: 地元っ子、旅のリピーターに聞きました。』/div>

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