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毎日の生活の中で、物忘れはありがちなこと。ただ、それが高齢になってくると不安の要因になったりすることがあります。一日に何度も日にちや曜日を確認してしまったり、メモしておいたはずの用事を忘れてしまっていたり。うっかり忘れてしまっているのか、記憶から抜けてしまっているのか、「もしかして、認知症?」と戸惑う人もいるでしょう。

 

 

脳のエネルギー源はブドウ糖だけじゃない?

最近気になっているのが、ココナッツオイルによる脳の活性化や認知症について。ココナッツオイルは、ココナッツの果実から抽出されるオイルのことです。以前、「代謝アップの選りすぐりフード」として、ご紹介させていただいたことのあるココナッツオイルですが、その時は、体内に蓄積された脂肪と一緒に分解してくれる中鎖脂肪酸によって、代謝を良くしてくれることをご紹介しました。

その中鎖脂肪酸の有効成分が含まれているココナッツオイルが、脳の認知機能をつかさどるケトン体を産生してくれるというのです。MCTとも呼ばれていて、長きにわたり研究しているという「日清オイリオ」では、HP上「MCTサロン」で詳しく解説をしています。

一般的に、「脳で活用されるエネルギー源はブドウ糖だけ」という認識があったと思います。しかし、ケトン体も人の脳のエネルギー源になっているとのことなのです。ブドウ糖がなくなったときに、体内の脂肪酸から肝臓で作られているというケトン体。脳だけではなく、筋肉や心臓など様々な機能に活躍してくれます。

 

 

ココナッツオイルの魅力

 

ココナッツは、主に東南アジアやオセアニア地域で生育している植物です。現地に旅行したことのある人ならば、ヤシの木が一面に広がっている光景を見たことある人もいるでしょう。20m以上もあるようなヤシの木から果実が採れ、その中にある白い果肉である胚乳からオイルを圧搾しています。

数年前にブームが巻き起こった時、ココナッツオイルについて質問を受けたことがあります。それは、ココナッツは植物性なのに、「なぜ固まるの?」ということでした。一般的に、植物性油は透明な液体です。ここにも、ココナッツオイルの特徴が出ています。

中鎖脂肪酸が60%ほどと多く含まれているココナッツオイルは、酸化しにくく、融点が25℃前後と高いのです。一般的な植物油も固まったりしますが、融点が低くてココナッツオイルのようにしっかり固まることはほとんどありません。なので、夏場と冬場のココナッツオイルの状態に変化があっても問題ありませんのでご安心を。

 

これからの季節は、南国の料理で夏バテを解消したいですよね。スパイスの効いたカレーの隠し味に使ったり、コーヒーに入れたりしても、ココナッツの風味が広がって楽しいですよ。

また、ココナッツ特有の甘い香りが苦手という人には、近年は無香のココナッツオイルも販売されているようなので、ぜひ試してみてくださいね。

 

伊能 すみ子

伊能 すみ子
INOU SUMIKO

食の専門家であるフードアナリスト1級。
気象番組ディレクターを経て、日本をはじめ世界各国の料理や食文化を学ぶ。
エスニック、スイーツを中心に、様々な食の情報をテレビ、雑誌、ウェブなどのメディアにて提案、執筆。
自らのアンチエイジングフードのポイントは「スパイス」。
古代エジプトより薬として活用されたスパイスをこよなく愛する。
●ブログ『恋しいアジア』~アジアンフードディレクター伊能 すみ子~更新中

●著書●著書『マカオ行ったらこれ食べよう!: 地元っ子、旅のリピーターに聞きました。』/div>

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