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アンチエイジング 美食スタイル

新年度が始まり、新入社員の方たちは部署に配属されたり、新しい環境に拠点を移されたり、そろそろ緊張感も取れてきた頃でしょうか。私の身近でも新入社員として頑張っている人がいます。「早く仕事を覚えよう」「環境に慣れよう」とメモ帳片手に一生懸命です。

よく、ゴールデンウィークを過ぎると、仕事で緊張していた体が一旦落ち着いて、連休明けに仕事モードに戻らない人がいる、といいます。俗にいう“五月病”ですね。これは、社会人だけではなく、学生にも言える事だそうです。何もする気が起きず、ストレスを感じてしまうことがあるでしょう。
また、最近では大きなストレスよりも日頃の日常生活で起こる些細なことがストレスにつながり、それが解消できず蓄積してしまう場合もあるようです。

***ストレスに負けない食生活とは?***
ストレスを発散する方法として「食べること」を挙げた人!はい、私もそう答えていた時期があります。好きな物を食べて幸せを感じたり、安らぎを得られたりするのなら良いのですが、暴飲暴食になっては元も子もありません。ストレスを感じることで、身体の中では、自治津神経系の交感神経の動きが活発になってしまいます。過度になれば脈拍や血管の異常、免疫力の弱化、感染症や糖尿病に至るまで様々なダメージを与えてしまうでしょう。
ストレスを和らげるまたは解消の基本は“一日三食”をしっかりとることです。当たり前と思われがちなこの方法ですが、厚生労働省が行った「平成 25 年 国民健康・栄養調査」によると、朝食の欠食率は、男性14.4%、女性9.8%。男女共に20代が最も欠食率が多く、男性30.0%、女性25.4%であったと結果が出ています。これは、飲物だけの場合や果物や乳製品だけの食事の場合も欠食とカウントされているので、まったく食べていないという結果ではありません。何も口にしないよりは少しでもお腹に入れた方が良いとも思います。

料理をすることもストレス解消のひとつですね。彩りよい野菜を取り入れることで、嗅覚や視覚といった五感を刺激することも大切です。外食することも良いでしょう。一人で食べるのではなく、仲間や家族と楽しく食べる環境作りをすることです。また、好きな物ばかりでなく、バランスよく栄養素を摂取することもお忘れなく。

***代謝を促しストレス解消***
水溶性のビタミンB群であるパンテトン酸は、酵素を活性化する物質として、糖質や脂肪がエネルギーになる際の化学反応に必要な構成要素です。ストレスを緩和する副腎皮質ホルモン(抗ストレスホルモン)の生成を促進してくれます。パンテトン酸が不足すると、このホルモンの分泌量が減少し、ストレスが解消されにくくなってしまうのです。また、エネルギーの蓄積がされず疲労の原因になったり、新陳代謝が悪くなることで肌荒れの原因にもなっていきます。女性としてはとても気になるポイントですね。

パンテトン酸が多く含まれる食材としては・・・
・レバー(肝臓)
・鶏ハツ(心臓)
・卵黄
・納豆
・たらこ

などが上げられます。特に鶏肉のレバーには、食品100g当たりのパントテン酸の含有量は10.10mg。一日に摂取したい目安の量は、成人男子目安量6mg、成人女子目安量5mgです。レバー、ハツ、卵黄と、鶏肉が大活躍ですね。

レバーというと、2012年7月から食品衛生法に基づいて、牛肉のレバーを「生食用」として販売、提供することを禁止しました。また、豚肉のレバーに関しても注意喚起がされています。もちろん、火を通していれば大丈夫です。ニラレバ炒めやレバ―煮込みなど、栄養価も豊富ですので、加熱調理をしてお楽しみください。

これからどんどん気温も上がり、身体に負担のかかる季節がやってきます。レバーや卵など、バランスよく摂取して、心の負担も取り除きながらストレスに負けない環境でお過ごしくださいね。

伊能 すみ子

伊能 すみ子
INOU SUMIKO

食の専門家であるフードアナリスト1級。
気象番組ディレクターを経て、日本をはじめ世界各国の料理や食文化を学ぶ。
エスニック、スイーツを中心に、様々な食の情報をテレビ、雑誌、ウェブなどのメディアにて提案、執筆。
自らのアンチエイジングフードのポイントは「スパイス」。
古代エジプトより薬として活用されたスパイスをこよなく愛する。
●ブログ『恋しいアジア』~アジアンフードディレクター伊能 すみ子~更新中

●著書『マカオ行ったらこれ食べよう!: 地元っ子、旅のリピーターに聞きました。』/div>

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