アンチエイジングニュース

「生活環境が悪いと肥満になりやすい」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(426)

肥満の原因は、個人の性格や体質によるとされていますが、居住環境もその要因だという話題です。

これは、英グラスゴー大学のAnn Ellaway氏らが、欧州8カ国(フランス、ドイツ、スロバキア、ハンガリー、ポルトガル、イタリア、スイス、リトアニア)の都市で行われた居住環境と肥満に関する調査をおこない、英国医学雑誌(British Medical Journal, 論文タイトル:Graffiti, greenery, and obesity in adults: secondary analysis of European cross sectional survey)に報告したもので、居住環境が肥満に関連していることが分かったそうです。

調査では欧州8カ国の成人6,919人を対象に、運動のレベルや居住環境と肥満度を調べました。

その結果、緑が多い居住環境に住む人では、緑の少ない環境の人に比べ、運動の活発さが3倍も高くなっていたそうです。またそれに応じて、肥満の人の割合もおよそ40%低くなっていました。

逆に、ゴミや落書きが多い所に住む人では、運動の活発さがおよそ50%も低下しており、また肥満の人の割合も約50%も高くなっていたそうです。

緑が多くあり、ゴミや落書きが少ない居住環境ほど運動する機会が多く、それが肥満に影響していると考えられるそうです。

新緑の季節がすぐ近くにやってきています。

是非とも、環境を高めて健康的な生活をお送りください。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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