アンチエイジングニュース

「高齢になると、時間が経つのが早く感じる」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(332)

最近年齢のせいか、時間の経つのが早く感じられます。
ついこの前、“お歳暮”を選ぶのに苦労したのに、早くもお中元のシーズンなのです!

このような、「高齢になるほど、時間を短く感じる」というのは、脳が老化し始めたことを示しているのだそうです。

例えば70才以上になると、時間を実際の時計時間よりも10%ほど短く感じるため、3分20秒を3分くらいに感じるようになります。
また加齢以外にも、感情や注意・集中、運動などによっても脳内時計の進み方は変化します。

これは脳内時計には脳内ホルモンが大きく関与しており、特にドーパミンとノルアドレナリンなどの脳内ホルモンが、脳内時間システムに強い影響を及ぼしているからということです。

面白いことに、怖い思いをしている時間が長く感じられるのは、恐怖感とともにノルアドレナリンが増えて脳内時計が遅くなるせいなのだそうです。

逆に、楽しい時間はドーパミンが増えるため、脳内時計が速くなり、時間を短く感じます。
また、退屈しているとドーパミンがさほど分泌されないため、時間を長く感じます。
ちなみに、お酒を飲むとドーパミンは増えるので、時間は短く感じられるとのことです。

また、脳内時計には、脳内ホルモン以外に性ホルモンも関係するようです。
女性の場合、閉経を迎えるころには女性ホルモンのエストロゲンがかなり減りますから、
そのころから時間感覚はかなり変化し、時間をより短く感じるようになるといわれています。

神様は、お金持ちにも貧乏人にも、平等に決まった時間を与えているのですから、大切に使いましょうね。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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