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「糖尿病:うどん対ソバ」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(305)

先日の『女性自身』に、「うどん好きが糖尿病になりやすいって本当?」という記事が出て、うどんの健康論議が盛んになっています。

事の起こりは糖尿病の発生率で、香川県がワースト1になってしまったことのようです。香川県といえば讃岐うどん。私の大好物は、釜揚げうどんとカレーうどんですので、とても気になりました。

さて、この記事で勢いを得たのが、うどんのライバルのソバ好きです。

彼らは、食品の機能成分を調べている飯田女子短期大学の友竹浩之教授の研究を例に、そば黒粉に血糖上昇抑制効果がある(本年9月、広島県で開かれた日本栄養改善学会学術総会で発表)と、大いに喜んでいるようです。

ソバにはグリチルリチンなどの健康に有益な成分が多く含まれているのは事実ですが、だからといって「うどんが糖尿病と関係する」というのは言いすぎのようです。

日本糖尿病協会理事の菅原正弘先生によると、糖尿病は「血糖値を抑えるインスリンの働きが悪くなることによって起こる病気。ほとんどは生活習慣が原因で、香川県も同様だ。」とのことです。

国民健康栄養調査によると、香川県は1日あたりの野菜摂取量が全国で最も少なく、その上に移動には車を使う生活のため、運動不足が重なります。

そこに、具なしのぶっかけうどん…。

先生によると、炭水化物の重ね食いはダメで、「うどんに稲荷ずしや、ラーメンライス、パスタにパンなど炭水化物の重ね食いはご法度。カレー粉も小麦なので、具材が十分に入っていないカレーにも気をつけましょう」とのことです。

そして、適度な運動が肝心のようです。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している。

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