アンチエイジングニュース

「唾液成分が、発毛・美肌効果」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(254)

唾液に含まれる成分に、発毛を促したり、肌を美しくしたりする作用があることがわかりました。
これは名古屋市立大大学院の岡嶋研二教授らのグループが、2009年度日本農芸化学会で発表したものです。

この研究者らは、トウガラシの辛み成分であるカプサイシンが知覚神経を刺激し、毛の成長を促進するたんぱく質「インスリン様成長因子1(IGF-1)」を増やす仕組みを解明していました。

今回、カプサイシン以外にもIGF-1を増やす物質はないかと考え「牛に頭をなめさせると毛が生える」というドイツの言い伝えに着目したのだそうです。
そして、唾液中のシアル酸にも神経刺激作用があることから、育毛効果があると考えたのが今回の発見の発端だったようです。
なお、このシアル酸は唾液に含まれる糖の一種ですが、サプリメントにも使われています。

研究ではマウス10匹の背中の毛を剃った後に、5匹には普通の餌を、別の5匹にシアル酸を経口投与しました。
すると4週間後には、普通の餌を与えたグループはまだ背中の地肌が見える状態だったのに対し、シアル酸を投与したマウスでは毛がほとんど元通りに生えていることがわかりました。
さらに薄毛の男性10人の頭皮に、毎日1回直接シアル酸を塗ったところ、半年後には5人に育毛効果が表れたそうです。
また興味深いことに、女性10人のほおに4週間シアル酸を塗り続けたところ、7人に肌の弾力がアップする効果もあったということです。

そういえば、薄くなった髪の毛に唾をつけている人を見たことがありますが、その人は既にその効果を知っていたのかもしれませんね。
いずれにせよ、今後はこのシアル酸を使った発毛・美肌製品が開発されそうです。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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