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第14回【「比類なき」「聖なる」の名を与えられたハーブで、自己免疫力を高めましょう!】

一年で一番暑い時期を迎えていますね。朝方の生活にシフト!エアコンはできるだけ高めに設定!外に出る時は帽子の着用は忘れずに!と、私も小さなことから、暑い夏に負けぬようカラダ作りを心がけているつもりですが、やはり夏の強い日差しは、私達の体からパワーを奪う力が大きいようですね。一日中外にいる日は、夕方になると、自然とほどよい疲れで、体も頭も、ついうとうと…してきてしまいます。皆さんはいかがですか?

アンチエイジングなフードナビこんにちは、野菜ソムリエの神林春美です。私がナビゲートする「アンチエイジングなフードナビ」、今回は、3回にわたりご紹介する「パワフルな栄養効果を発揮する野菜」の2回目。「ホーリーバジル」についてお話したいと思います。日本ではまだめずらしいハーブですが、夏場の時期に…、特に近年は「熱帯」とも言われるほどになった日本の夏に!ぜひ、食べていただきたいハーブでもあります。

実は私自身、この「ホーリーバジル」を知ったのは、東南アジアの国・タイに旅行に行ってから。一年中真夏の暑い国・タイ!暑いからこそ、辛い料理を食べ、汗をかき、カラダの温度調節をする食生活を送っています。そんなタイ料理で、現地の人も、外国人の方も好んで食べる「屋台飯」に、「ガパオ」と呼ばれる料理があります。簡単に言えば、豚や鶏のひき肉の辛い炒め物といったところです。この「ガパオ」に欠かせないのが、ホーリーバジル!タイ語で、「ホーリーバジル」を「ガパオ」と言うのです。

バジルと言えば、トマトソースのパスタやピザに相性の良い「スイートバジル」が一般的ですが、実はこの「ホーリーバジル」こそ、暑い国では尊ばれてきたバジルのひとつ。予防医学の考えから成り立つインドの医学「アーユルベーダ」でも、薬効を有したバジルとして5000年以上もの間、愛され続けているそう。ヒンドゥー語では、「比類なきもの」という意味を持つ「トュルーシー」という呼び名を持っています。実は英語名の「ホーリーバジル」の「ホーリー」も、「聖なる」という意味であり、キリスト教でも尊ばれてきた歴史あるハーブなのです。

では、それほどまでの地位で愛される理由。それは何故か?気になる効果・特徴を調べてみました。まず、このホーリーバジル、大量の「オゾン」を発生させるという大きな特徴を持っています。その量は、天然の植物の中ではトップクラス。地球環境に良いという理由で植える人も増えてきているそうです。オゾンを多く発生させるということは、自然と周囲の空気も人間の体も浄化されていくということ。茎や葉から放たれる強く壮快な香りには、リラックス効果も期待できます。

アンチエイジングなフードナビまた、このホーリーバジルを食することでの効果。それは、ウィルスの増殖を抑制する働きのある「インターフェロン」を誘発し、結果として「自己免疫力」を高める効果をもたらします。免疫力が高まれば、その分、ウィルスの体内への侵入も防ぐことができますね。特に、夏バテから食も細くなり栄養バランスも崩れる夏場は、自然と体の免疫力も低下しがち。でも、そんな時こそ、ホーリーバジルは救世主!暑い国の人たちは、この効果を昔から、身を持って知っていたのでしょう。

気になるホーリーバジルの味は、少し苦め。「良薬口に苦し」という言葉が、ちらっと頭に浮かんできました。しかし、唐辛子やスパイス、同じように個性の強いハーブ、調味料と合わせれば、それらの個性と苦さがマッチ。合うんですよね~!他にも、乾燥させてお茶として飲むことも良いとか。普段から、病気の予防、そのために自らの免疫力を高める身近な方法は、やはり「食べ物」の選び方・摂り方。そういう意味では、薬草・ハーブは全般的に「アンチエイジングフード」と言えるでしょうが、その中でも、ぜひ「ホーリーバジル」にも注目を!最近では、家庭菜園で育てる方も増えてきているようですので、ぜひ日常的に試してみてください。

※写真についての説明
ホーリーバジル1:茎は紫色を帯びており、毛が生え、花からも強い香りがします。
ホーリーバジル2:左がスイートバジル。右がホーリーバジル(葉がギザギザしています)。

神林 春美(Harumi Kambayashi)プロフィール
●略歴
1976年生まれ。ライター。東南アジアの国タイを半年間旅した日々で、「野菜やハーブのある豊かな生活スタイル」に出会い、野菜ソムリエなどの資格を取得。「美味しい」だけでなく、「体に効く」食べ物に出会うことが、日々のパワーチャージのひとつ。特に好きなアンチエイジングフードは、デトックス効果の高い「パクチー」。野菜ソムリエ、調味料マイスター、アロマ環境協会アロマテラピー検定1級、eco-people(eco検定)の資格を持つ。
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