アンチエイジングニュース

プラセンタについて知りたい!

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●「プラセンタ」とは、そもそも何?

アンチエイジングに興味をお持ちの方であれば、聞き慣れた言葉ではないだろうか。プラセンタ〔placenta〕とは、ラテン語がもとになった「胎盤」を指す英語である。現在、医療・健康・美容の分野に幅広く使われている。しかし、「肩コリが解消するの?」「美肌に効果があるの?」「保険は適用されるの?」と、実はわからない事だらけである。そこで、アンチエイジングネットワークの賛助企業である株式会社日本生物製剤に、プラセンタについての質問をぶつけてみることにした。日本生物製剤はプラセンタ製剤の世界No.1のシェアを誇るワールド・リーディングカンパニー。1953年研究所設立以来、最新の科学技術を駆使し、プラセンタがもつ成分・メカニズムの解明をすすめ、幅広い分野への有効活用を行ってきた、プラセンタの専門家である。

●古代にもさかのぼるプラセンタ活用の歴史

担当者によると「古くはギリシャ時代の医師、ヒポクラテスがプラセンタを治療に用いていたことが知られています。また中国漢方ではプラセンタを『紫河車(しかしゃ)』と呼んで紀元前から使用してきました。またクレオパトラ、楊貴妃、マリー・アントワネットといった名だたる美女たちも美しさと若さを求めて、プラセンタを愛用したと言われています」紀元前から使用されてきたというのは驚きだ。しかし、なぜプラセンタを使おうと思ったのだろうか。
「現在では、病院で出産される方がほとんどで、プラセンタに対する関心が薄れてきているからそのように思われるのかもしれません。日本でもかつては日常生活の身近に出産があり、プラセンタを胞衣(えな、ほうい)とよび、出産後の儀式に用いられてきた歴史があります。胞衣には、生命を生み出したもの、生命力の源という発想もあり、それを恵方(吉方)に埋めるなどのしきたりができ、不老長生を願い、また魔よけになるとして大切にされきました。このような風習が日本だけでなく、世界各地にみられたのは、プラセンタに生命の神秘的な力を感じていたのかもしれません。赤ちゃんを包み育む器官だから、生命の再生や生命を守る何かをイメージしやすいと思います」不老不死の為ならば、なんでも試してみるという、古くから受け継がれてきた精神が「プラセンタ」の大いなる恵みの発見につながったのだ。

●「プラセンタ」の役割

さっそく、研究開発部の担当者にお話を伺うことにする。
プラセンタは、赤ちゃんと母体をつないでいる胎盤のことで、羊膜などが含まれます。プラセンタの役割は母体から赤ちゃんへ酸素や必要な栄養素を送り込むだけでなく、不必要なものを排除・排泄する働きも持っています。更にプラセンタ自体が器官の形成・細胞の増殖や分化をコントロールする物質「グロース・ファクター(細胞増殖因子)」を合成・分泌し、赤ちゃんの成長を促す。つまり、赤ちゃんを「守り」ながら「育てる」臓器です。
プラセンタは哺乳類のみに授けられたもの。例えば、牛や馬が出産した時に、赤ちゃんとともに体外へ送り出されたプラセンタを母親が食べているシーンを、テレビで見たことはありませんか?母親はプラセンタをぺろぺろと食べていますよね。それは一説によると、体内で赤ちゃんを育てる役割を終えて出産時に体外に出されたプラセンタには、豊富な栄養や様々な有効成分が含まれているので、母親は体力を回復するために本能的に食べているともいわれています」
確かに、猫や犬でもそんな場面をみたことがある!そう考えると、人間も同様に、プラセンタの恵みを活用したいと「プラセンタ」に注目したのは、ごく自然な発想だったと言えるだろう。

●プラセンタとよばれるものは全て同じ?

巷には様々なプラセンタ含有というものが出回っている。「どの動物のものなの?」「そもそも、ヒトのプラセンタなんて使えるの??」と、ズブの素人は考えてしまうのだ。
「一般的には、『プラセンタ』というのは原料(ヒト、ブタなど哺乳類の胎盤)のことを指すわけで、医薬品や化粧品、健康食品に使用されているのは、原料からの‘抽出物’つまり『プラセンタ・エキス』です。従って原料が同じであったとしても、メーカーごとの抽出設計(抽出技術、抽出法など)によって、エキスの品質や有用性、安全性が異なることを理解していただく必要があります。また、現在日本ではヒト・プラセンタを原料としたヒト・プラセンタ・エキスは、医療用医薬品だけです。その原料となるプラセンタは、全て、問診や検査によってHBV(B型肝炎ウィルス)、HCV(C型肝炎ウィルス)、HIV(後天性免疫不全ウィルス)などに感染していないことが確認された満期正常分娩のものだけを、提供者の同意を得て日本各地の医療機関から収集しています」と担当者。
では薬局などの店頭で売られているものや、プラセンタ配合と書かれた化粧品には何が入っているのですかと尋ねると「主にはブタ・プラセンタ・エキスですね。みなさんの誤解をとくためにここでちょっと整理してみましょう」

■ヒト・プラセンタ・エキス 人間の胎盤から抽出されたもの
医療用医薬品で注射剤のみ(医師の処方が必要)
※日本では、化粧品や健康食品には使用できない
■ブタ・プラセンタ・エキス 豚の胎盤から抽出されたもの
人との相性が良いとされ、プラセンタ製品に多く用いられている。
■ウマ・プラセンタ・エキス 馬胎盤から抽出されたもの
ブタ由来に比べて臭いが少ないなどの利点があるので、
新たな原料ソースとして注目されている。
■ウシ・プラセンタ・エキス 牛の胎盤から抽出されたもの
以前は、化粧品や健康食品などに用いられていたが、
日本では平成13年春より狂牛病への予防措置として
使用できなくなった。
■ヒツジ・プラセンタ・エキス 羊の胎盤から抽出されたもの
ウシ・プラセンタと同様の理由により、国内での使用は不可。
■海洋性プラセンタ
 (マリンプラセンタ)
魚の卵巣膜から抽出されたもの
■植物性プラセンタ 植物の種に含まれる胎座などから抽出されたも

「先ほどもお話しましたが、本来プラセンタとは哺乳類のみに授けられたもの。魚や植物には『プラセンタ』は存在しません。現在日本では、ヒト・プラセンタ・エキスは医師にしか使用が認められていませんので、それ以外は主にブタ由来のプラセンタ・エキスということになります」

●プラセンタに期待できること

プラセンタの種類がようやく理解できたところで、実際にはどのように活用していけばいいのだろうか。
ヒト・プラセンタ・エキスは、慢性肝炎、更年期障害の治療など、特定の病気に対する治療薬として病院で使用されており、医療保険の適用となっています。当社が製造・販売している慢性肝炎の治療薬としては、数十年の臨床における使用経験があり肝機能の改善に効果をあげていることが、高い信頼性につながっているのでしょう。それ以外には、肩こり・腰痛・膝の痛みに対してや、美容面での若返りを目的にして、シミ・シワの改善や美白といった効果を期待して、積極的に使用されている病院も全国に多くあるようです。この場合は自由診療のため、全額自己負担となります。このように多彩な分野で活用されているのは、私たちの身体を構成する細胞の一つ一つ、正常に機能するための仕組みの一つ一つが、プラセンタが作った様々な生理活性を有する成分(情報を指示・伝達する物質)によって出来上がったことを考えると、当然のことかもしれません。
また、プラセンタの取り入れ方にもいくつかの方法があります。当社では、医療用医薬品の注射剤以外に、健康食品として「JBPポーサイン100」というカプセル製品を製造・販売しています。これはブタ・プラセンタ・エキスを100%使用したもの。主に病院などの医療機関で販売していますが、大学病院で行った更年期障害の患者さんを対象にした臨床試験でも高い有用性が示されるなど、科学的エビデンスをもったサプリメントとして、リピーターの方がとても多い人気商品です。プラセンタ・エキスを含有した製品の体内メカニズムについてはまだまだ未知の部分も多く、我々も研究を続けてその恵みを有効活用していきたいです」と担当者。

今回の取材をきっかけに、記者の周りにプラセンタ利用者が意外にも多いことに驚いた。精力的に活動する政治家やスポーツマンにも愛用者が多数いるという。次回は、より具体的なプラセンタの使用方法を掘りさげてみたい。

より詳しく知りたい方は⇒株式会社日本生物製剤

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