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ドイツ生まれフェルカー社の改良ベッドを紹介

フェルカー社ブース

2009年7月15日~17日まで東京ビッグサイトで開催された「国際モダンホスピタルショウ2009」で、機能改善をした医療・介護用ベッドをフェルカー社が展示していた。

MiSシステムドイツで1912年に家具メーカーとして創業したフェルカー社のベッドには、床ずれ予防をサポートするMiSシステム(マイクロスティムレーションシステム)が標準装備されている。フェルカー社によると、このMiSシステムは、マットレスの下部分が、蝶型のスプリングになっていて、一部分に荷重がかかると、対角の蝶型スプリングが動くため、床ずれの原因になる血流の流れが止まりにくい構造になっており、通気性もよく、世界特許を取得しているとのこと。また、滑落防止のサイドレールは、スムーズにベッド本体に収納できるため、ベッドからの昇り降りの際にも邪魔にならず、室内をすっきりと保てる。さらに、電動ベッドの心臓部ともいえるモーターは、ポルシェエンジニアリング社とフェルカー社の共同開発のものを採用しているそう。

この構造をベースに、ベッドボードのカラーや素材を使用場所に合わせて変更できるので、看護や介護をする上で機能的でありつつも、インテリア性も重視できる画期的なベッドとなっている。

フェルカー社に伺った改良点を挙げよう。

(1)自動昇降時の安全設計を強化
…自動昇降時のみ「ピーピーピー」というビープ音が鳴るようになった。
(2)コントローラーデザインを一新
…今まで以上に使いやすいデザインに変更。
(3)タッチ&ムーブの安全設計
…コントローラーのボタンを押してすぐにベッドの昇降や背もたれの位置が動くのではなく、約0.5秒おいてから駆動し、より安全に。
(4)さらにモーターを消音化
…ポルシェエンジニアリング社とフェルカー社でモーターを更に改良し消音化。
(5)完全自社生産
…ポルシェエンジニアリング社と共同でドイツに建てた新設工場にてモーターを一括生産。高品質の管理を実現。

以上のように、これまで以上に安全性に留意した製品になっているとのことだ。

今回、フェルカー社の展示ブースでは、同じくドイツの世界的シェア40%弱を占める医療用体重計などのメーカー、seca社のデジタルベッドスケール(国家検定付)も展示されていた。ベッドキャスターの下にロードセルを取り付け、寝たきりの患者さんの体重測定と体重管理ができる機器とのことだ。

患者さんにとって一日のほとんどを過ごすベッドの良し悪しが、床ずれの予防であったり睡眠の質にかなり影響する。病院や介護施設に高機能ベッドの導入がさらに進んで欲しいと切に願う。

●ベッドについて
株式会社フェルカー ジャパン

●スケールについて
seca nihon

(AAN WEB編集部・松本理恵)

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