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「食事のスピードが、肥満の原因」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(194)

 ガツガツ食べると、肥満になるリスクが倍に増えることが、日本人研究者の研究により明らかになりました。
 これは、大阪大学の研究者らが、3000人の食習慣を調べてわかったもので、英国医学誌British Medical Journal(2008, October issue)に報告されたものです。

 十分食べたことを体に知らせる、情報伝達機能に問題が生じるためで、逆に意識的に食べるスピードを遅くすると、肥満の防止になり得るということです。

 研究は約3,000人のボランティア参加者を対象にしたもので、食べるスピードが速いと思っている人、特に早くないと考えている人それぞれ約1,500人について、食事のスピード、満腹感、肥満になる割合を調べました。

 すると、自分は早食いと考えている人では、肥満になる頻度が84%高くなっていたそうです。
 とくに、女性の場合では、肥満になる確率が2倍になっていました。
 また、おなかが満腹になっても食べ続ける傾向のある人は、肥満の割合が3倍になっていました

 その理由としては、おなかが一杯になった時に、“もうこれ以上食べるのをやめよ”と脳に指令を出す情報伝達経路が抑制されており、そのため食べ過ぎるのだそうです。
 また、早く食べ過ぎると、満腹を感ずる前に、次の食べ物を口に入れてしまうことになり、これも原因の一つのようです。

 過去の人類の歴史を見ると、食料が少ない時期が大半で、他人よりも早く食べることが生存するためには重要な課題でした。
 しかし、現代では、発展途上国はさておき、先進国の間では食料は十分にある状況となっています。
 特に他人と争って早食いする必要がありませんので、ゆっくりと食事をなさってください。
 食べるスピードを遅くする、シブトラミンという抗肥満薬も開発されているということですが、“20回以上噛んでから、飲み込む”のが当面よさそうですよ。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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