アンチエイジングニュース

NPO法人アンチエイジングネットワークは、「おとこ力の鍛え方 ~日本経済を切り拓く身体をつくる~」を、6月9日(火)東京・大手町の大手町サンケイプラザ 大ホールで開催しました。

今回のセミナーは「おとこ力」がテーマ。まず最初に、日本において「男性医学の父」と称される熊本悦明先生による開催の挨拶で幕を開けました。

「開催のご挨拶」熊本悦明 先生(札幌医科大学名誉教授、日本Men’s Health 医学会理事長、NPO法人アンチエイジングネットワーク副理事長)

最近の男性は「草食系男子」などといわれるように、元気に欠けるように思われます。男性が元気になるためには、男性ホルモン(テストステロン)が重要です。
男性は胎内と思春期にテストステロンのシャワーを浴びることで、男性らしく成長していきます。男性ホルモンが多い人は、人差し指が薬指よりも短いという研究データがあります。そして、その人差し指が薬指に比べて短い人は、証券トレーディングにおいて、高い利益を出している人が多いという統計データが発表されているのです。
個人差がありますが、男性ホルモンは50歳前後から急激に低下していきます。よく、年をとると「おじいちゃんは丸くなったね」などと言われることがありますが、それはテストステロンの低下により男らしさや攻撃性・積極性が低下したためです。また、男性にはメタボリック体型の方が多い。これも男性ホルモンの減少によるものであると考えられます。
体調不全であっても病院に行かない、また体調をコントロールできない男性諸君に私はこのように申し上げます。
「女のルネッサンス 男のリヴァイタリゼーションであれと」
現代は自己実現の場です。日常生活の中で気がついた不調を放置せずメンテナンスを行って自己実現を目指して欲しい。男性は、男性らしく元気に生きて欲しい。

講演「社会経済の激変とアンチエイジングな生き方」
島田晴雄先生(千葉商科大学学長)

現在は(アメリカ人にとって)100年に一度の不景気であり、激動の時代です。
そのような中で日本経済といえば海外に大きく依存しています。少子化が進む今、労働力ですら海外に頼るしかないのです。しかし、去年の不景気からアメリカは他国を守ってくれなくなりました。私たちは自立しなければならないのです。そこでこれからの新時代に訪れる3つの問題を紹介します。
・人口問題
世界規模でみると人口は増え続けている。そこで健康のために必要になってくるものは
水・食糧・健康サービスである。
・環境問題
地球温暖化など、人間が生きているということが地球の脅威である。しかし人間には技術革新がある。
環境問題を取り扱う企業は必ず業績が伸びるであろう。
・エネルギー問題
太陽経済の時代が来る。イギリスが石炭産業を興した頃からわれわれの環境はおかしくなってしまった。しかしこれからはまた太陽のパワーを利用するときである。ソーラーパワーを扱う企業は環境問題を扱う企業を同じように伸びるであろう。

この3つの問題を制することで明るい未来を送ることができるでしょう。
そのためにも、運動や食事に気をつけて、買った株は二年間寝かしておいて、健康に過ごすことで幸せになれるであろうと思います。

講演「ホルモン力が人生を変える ~健康リテラシーで男性力UP~」
堀江重郎先生(帝京大学医学部泌尿器科主任教授、NPO法人アンチエイジングネットワーク理事)

ケンブリッジ大学での研究において17人の証券トレーダー男性をモニター調査したところ、テストステロン(男性ホルモン)が高い人のほうがより高い利益をだせるという結果がでました。
そのテストステロンの作用は、骨・筋肉・血液・性機能・血管・脂質代謝・認知機能など多岐に及びます。
熊本先生も仰られたように、男性は思春期に第二のテストステロンのシャワーを浴びることでより男性らしくなっていく。女性の体内でもテストステロンは生成される。それは主に脂肪や副腎から作られます。
テストステロンには、
・冒険のホルモン…新しいことへのチャレンジ(狩猟 旅など)
・社会性のホルモン…縄張り意識
・競争のホルモン…ゲーム
といった作用があります。
男性は年とともにメタボ傾向が強くなる。テストステロンは年々下がる一方です。
テストステロンは睡眠時にあがる。また内臓脂肪が増えると同時にテストステロンは減っていきます。睡眠不足や肥満によりテストステロンは減少し、ますます内臓脂肪が増えるという悪循環になります。
活性酸素により身体が酸化します。活性酸素はカロリー摂取をすることで発生します。活性酸素の有無を調べるにはペニスの状態をみればよいのです。ペニスの血管は細く、朝勃起をするペニスは活性酸素が少ないことがわかります。
最近では画期的な前立腺の異常を調べる検査があります。PSA値をはかることで前立腺癌が分かるのです。そのPSA値を下げるサプリメントを帝京大学で開発しました。前立腺癌ではないが、PSA値が高いと悩んでいる方のための世界で初めてのエビデンスのあるサプリメントです。
ホルモン力アップの方法は、友達や運動 コレクション 女性 食事 趣味といった日々の活力を持つことです。

続いて、スペシャルゲストの石田純一さんが登場し、司会の朝倉匠子さんとトークをしました。石田さんは、気持ちよい生活をしていることが、アンチエイジングであると語りました。

引き続き、島田先生と堀江先生が加わり、パネルディスカッション・医者と学者の本音の話「デキる男、モテる男はココが違う!?」に移りました。主に次の項目を話されました。

・前立腺がんの予防…食事と生活スタイルに気をつけること
・中高年男性が日本経済を立て直すには…健康に気をつけていれば2年くらいで経済は良くなる。健康と友達を大事にすることが重要
・ED薬は安全なのか…朝勃起していない場合は、血管を元気にするためにも飲むと良い。ED薬が生活改善薬にもなる

最後に講師の先生方から「おとこ力」を高めるために大切なことが語られました。島田先生から「自分を大切に。自分を許すこと。自分にご褒美をあげること」、堀江先生からは「男性も自分自身の健康を大切にしましょう」との声が会場にかけられました。

平日の夜にもかかわらず、500人を超える参加者があり、最後まで皆様熱心に聞いておられました。そのうち、約8割が男性、2割が女性。40代~50代の男性が過半数を超えていました。最後に、塩谷信幸先生(北里大学名誉教授・NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長)が閉会の挨拶をし、セミナープログラムはすべて終了しました。

40代になったらPSA検査を受けるなど、ご自分の身体に気を配り、健康を維持することが、日本経済を立て直すことに繋がります。
よほど体調が悪くならなければ、なかなか仕事を休んでまで医療機関を受診しない男性の方々に、男性ならではの身体の仕組みを知っていただく良い機会になったかと思います。

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