アンチエイジングニュース

「アンチエイジングの専門家がナビゲート」(ガイド:熊本悦明

仕事優先的性格が強い男性達は、自らの体調不全を抱えながらも、なかなか医者を訪れようとしない

 

§男性医学の勧め
 女性優位の時代の流れを反映して、医学界も女性への関心が高まると共に、女性の為の性差医学・女性医療を充実させよとの声が高く、全国各地に女性外来がまさに流行の様に開設されております。
 ところが、男性側も、生き物・男性としてかなり色々な医学的問題を抱えているのにもかかわらず、あまり主張もせず、ひたすらロボットの如くに働いているだけで、自らのための男性医療外来の必要を殆ど主張しておりませんし、また医学界もあまり関心を示しておりません。第一医学や看護学の教科書にも女性学はあっても男性学の項目はないのです。

 女性の為の Gender specific medicine の重要性をしっかり認めるのは吝かではありませんが、同様に問題を秘めている男性の為の Gender specific medicine の必要性が無視されては、極論からすれば、これこそ“性差別”の最たるものと言えませんか? よく今までの医学は男性中心だと批判されているのが不思議な位です。
その為、男性達は、医学的に自らの“男とは何ぞや”ということをほとんど知らないし、パートナーの女性方にいたっては、男の事を全く知らなさ過ぎると言えます。“男が女を知らない”と世に言われるが、現実は全く逆で、“女も男を知らない”ことは驚くべき程で、医学専門の女医さん達でさえも、男の生理について、殆ど無知という現実があるのです。

 私は、その不公平をなくす為、男の旗を高く振らなければならないのではという思いを強くしております。そこで、男性の抱える医学的諸問題を、男性医学の立場から詳しく解説し、男性医学の必要性を十分理解して頂く為に、この連載を開始する決心をした次第です。これにより、全国的に、女性外来と並んで男性外来が多数開かれるようになればと願っております。

 ところが、先日のシンガポールでの国際臨床男性医学の学会でも、国際的にも、男性が女性に比してなかなか医師を訪れたがらないことが、話題になっておりましたが、仕事優先的性格が強い男性達は、我慢強いのか自らの体調不全を抱えながらも、なかなか医者を訪れようとしないのです。男性の健康管理に関する意識革命が、今や強く望まれていると言えましょう。その腰の重い男性を動かすためには、女性パートナーの協力が絶対必要であり、その為には、女性方にも男性医学の知識を深めて頂くことが極めて重要であると思っております。やや他力本願的な願いとも言えますが、強く期待しているところです。

>>>『男をもっと知って欲しい』バックナンバーはこちら

 

筆者の紹介

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熊本 悦明(くまもと よしあき)

日本Men’s Health 医学会理事長
日本臨床男性医学研究所所長
NPO法人アンチエイジングネットワーク副理事長

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