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「肥満は、免疫力を弱める」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(189)

肥満の人はバクテリア感染などに対する抵抗力が低く、免疫力も弱くなるとの報告がありましたので、お知らせします。

これはボストン大学歯学部 Salomon Amar博士らが、全米科学アカデミー誌 the Proceedings of the National Academy of Sciences(Dec. 2007)に報告したものです。

この研究者はもともとは歯医者さんのようですが、長年、何故肥満した人が歯肉炎などに感染した後治りにくいのか、を研究していたそうです。

そして実験的に、肥満したマウスに歯肉炎の原因菌である(ポルフィロモナス・ギンギバリス(Porphyromonas gingivalis)を感染させたところ、人と同じように肥満マウスは正常体重のマウスよりも歯肉炎になりやすいことを見つけました。

次に、バクテリア感染を防御する白血球細胞を調べたところ、肥満マウスの白血球では免疫に関与するシグナル分子のレベルが低下しており、また抗炎症作用を行う遺伝子の発現も低下していることが明らかになりました。

何故、肥満が免疫力を低下させるかはまだ明らかにはなっていませんが、免疫に関与するNF-kB蛋白が関係していると考えられるとの事です。
肥満になるとNF-kB蛋白が調節しているシグナル伝達経路に異常が生じ、感染した細菌に対して適切な免疫応答が発揮できなくなっていると考えられるのだそうです。

そして肥満の人は、正常体重の人とは異なる抗生物質治療が必要かもしれないとしています。

ところで肥満の人は、感染症以外にも外傷などが治癒するのに時間がかかることが知られています。

その理由はさておいて、先ずは運動などで肥満の解消をお勧めします。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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