アンチエイジングニュース

「アンチエイジングトーク」Vol.5 岸田一郎さん

健康で美しく歳を重ね、自分らしく、素敵な生き方をしたい。そんな生活を実践されている方々の健康や美容の秘訣を伺う「アンチエイジングトーク」。
第5回のゲストは、「人生を楽しむためには、常に自分自身が進化することが大切」と、いち早くトレンドキャッチし、世に情報発信を続ける時代の仕掛け人・岸田一郎さんです。

人生を楽しむには、
常に自分自身が進化すること

Vol. 5 岸田一郎さん

男性向けライフスタイル誌としては未曾有のヒット作となった「LEON」、女性誌「NIKITA」を創刊し、”ちょいモテオヤジ”で2005年流行語大賞を受賞するなど常にトレンドの仕掛け人として時代をリードする岸田一郎さん。
その岸田さんが今注目のキーワードは「アンチエイジング」。中高年も元気にオシャレができる現代だからこそ、内面も外見も時代の流れを取り入れた自分らしさに磨きをかけることが大切という岸田一郎さん流「アンチエイジング考」を伺います

――年齢とともに健康管理を自覚
僕は趣味が仕事で仕事も趣味 になっているようなものだから、他の人に比べてストレスも少ないし、50代になっても自分では心身ともに健康だと自負していたのですが、3年程前に人間ドッグに入ったら、糖尿病だと診断されまして。全く自覚症状はなかったのですが、数値がでているのでは対処しなければと、減量を始めました。最初はジムに通ってみたのですが、仕事柄なかなか通えない。そこで、一念発起して週末だけしていた犬の散歩を毎日の日課にしました。以来、毎朝7時30分に起床して約3km、40分程度愛犬とともに歩いています。
同時期に酒はやめましたし、食生活も改善しました。家の食卓には塊りの 肉は出なくなり、外で食べる以外で肉をしっかりと食べることは殆どなくなりましたね。運動と食生活の改善で10kgの減量に成功し、今もなんとか 維持しています。
とにかく、何をするにも健康であるということは大前提ですから。食事と運動で健康管理をするという自覚が生まれたことは、若い頃には考えもしなかったというか、意識をしていなかったけれど自分も年齢を重ねたのだなと感じる部分です。

――アンチエイジングは人生を愉しむためのアイテム
今までの日本人は、中年になるともう「余生」的な感じがあって、趣味もなく若者のころ ようにポジティブに 人生を愉しめないという風潮があったと思います。しかし、ヨーロッパなどでは中高年の人が若者以上に人生を愉しんでいて、異性との付き合い方などもとても積極的です。僕はこれまでメディアを使ってそういった海外の文化やライフスタイルを発信してきたつもりですが、今後注目すべきキーワードに「アンチエイジング」というものがあげられると思っています。
医学的な技術の進歩により、健康や美容に関しての多くの手法やアイテムが存在する 時代になりましたから、健康面はもちろん、育毛、スキンケア、歯、爪などの外見の若々しさも保つことが可能となっています。それらの技術を有効に活用して自分のライフスタイルをよりよいものにできるという面では、以前の中高年に比べ、現代の中高年には良い時代になってきましたよね。戦後から高度経済成長期を越えて、物質的な面では充実してきている現代の中高年にとって、ライフスタイルを充実させるための次のステージには「アンチエイジング」というアイテムが欠かせないと思います。

――自分を魅力的に見せるテクニックを磨く
人は自分を魅力的に見せるために、ファッションやメイク、持ち物などで自分に付加価値をつけていきますが、これらは時代とともに変化するものです。ですから、常に自分も進化しなければならない。ファッションやメイクなど「私にはこれが似合う」と決め付けて常に同じままでは客観的に見た時に「古臭 い」となる。トレンドのオシャレは若者だけのものではないですから、中高年になっても時代と折り合いをつけ、トレンドと自分らしさを融合させたライフスタイルを構築しなければ古くなってしまうのです。日本人は「もう中高年だからオシャレをしても仕方ない」と諦めてしまいがちですが、ヨーロッパでは若者以上に中高年がオシャレをすることに貪欲だったりする。諦めてそこで止まってしまうのは良くないですよね。男女とも、年齢に関係なく色気があることは必要なのです。
とはいえ、年を取る事は止められない。そこで、自分がどうしたら魅力的に見えるのかを客観的に考え、ファションやメイク、身につけるものなどから「自分を最大限魅力的に見せるためのテクニック」を学ぶことが大切です。
大切なのは「テクニック」。テクニックを習得しさえすれば誰にでもできることなら実践しない手はないですよね。もちろん、内面も大切なことなのですが、現在は、人間の中味+外見も含めてのトータルな 魅力が求められる時代です。ちょっと前の質実剛健だけでは魅力的にはなれない。そこでアンチエイジングも含め、正確な情報を得て、自分が魅力的になれるテクニックを習得することが中高年のライフスタイルには必要になるわけです。

――常に進化し、諦めないこと
テクニックに加えて大切なのは、男女共「自分が一番モテた時代で止まらない」ということです。「20代の頃はどうだった」とか、「あの頃マハラジャで……ジュリアナで……」という昔話ばかりをしていると、こちらは内面がとても古い人という感じになってしまいます。ファッションやメイクといった外見もそうですが、すべてにおいて時代のトレンドというものがありますから、年齢を問わず、トレンドと折り合いをつけながら自分らしいライフスタイルを構築してくことが大切です。そのためには、「あの頃はよかった」的に自分が一番良かった時代、一番モテた時代で思考が止まっていてはダメなのです。
年を取ったと諦めず、今の自分を最大限魅力的に見せるテクニックを磨き、時代と折り合いをつけながら自分らしいライフスタイルを構築する人が増えれば、日本人の中高年ももっと人生を愉しめる時代になってきている。そして愉しい生活を手に入れるためのキーワードの1つがアンチエイジングなのではないでしょうか。
僕は今50代ですが、今この年代の中高年が魅力的になるためにどうしたらいいのかといった情報を発信するメディアがないですよね。ですから今後はそこに着目した情報を発信していきたいと思っています。
僕自身も60代、70代になっても魅力的でいたいと思いますし、時代と折り合いをつけながらオシャレでセクシーな自分でありたいですから。

取材・執筆:岩原明子(フリーライター)
カメラ:田尻光久


岸田一郎さん


『KISHIDA DAYS』

プロフィール
岸田一郎(きしだ いちろう)

1951年4月15日生。大阪府出身。
1989年、世界文化社で「Begin」を創刊。以降「CarEX」「Men’sEX」「時計Begin」などの創刊編集長。

2001年9月、主婦と生活社より「LEON」を創刊、男性向けライフスタイル誌としては未曾有のヒット作に育て上げた。
2004年女性誌「NIKITA」を創刊。”ちょいモテオヤジ”は2005年流行語大賞を受賞。
2006年、雑誌やウェブなどを融合させた複合メディアとして「zino」及び、ウェブマガジン「@zino」を創刊。
現在は、『KISHIDA DAYS』の製作総指揮の傍ら、講演会やコンサルティング活動、テレビや雑誌への出演などで活躍中。

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