アンチエイジングニュース

「佐々木に行かせろ」

マリー これから40代を迎えるにあたって、ビジネスでサクセスしながら、母親としても素敵なファミリーとの関係を保っている佐々木さんの姿に憧れます。どうすれば、そういうステキな40代になれるんですか?

佐々木 自分が40代だなんて、考えたこともないですね(笑)。

マリー 年齢はあまり気にされないんですね。

佐々木 新聞記事のプロフィールで自分の年齢を見ると、一瞬ギョッとしますね。ある一定の年齢の女性が持つべき雰囲気と、自分とのギャップに驚くというか。35歳、40歳……と自分が実際にその年齢になってみると、想像していた理想の域に全く達していない。だから、客観的に自分の年齢を見ると、もっとしっかりしなくちゃって驚くの。

マリー いつも若々しく、物腰柔らかでありながら、やるべき行動を確実に行なっているところに佐々木さんの魅力が隠されていると私は思っているのですが、きっと若いころからきちんとその辺りを踏まえられていたのではないでしょうか? 20代はユニカルを立ち上げられたのと同時に、テレビ番組のレポーターもこなされていたとお聞きしていますが、とてもハードなライフスタイルですよね。

佐々木 ユニカルをスタートさせようとしていた時に、テレビ朝日の「ニュースステーション」のレポーターの職をいただき、両方始めてしまったんですよ。朝から夜までテレビ朝日で仕事をして、夜から明け方までは自分の会社にいるという生活を6年間続けました。テレビは取材が多く、国内はもちろん、10日間で11ヵ国を回ることもあるなど、海外取材も多かった。
 でも、どこに行っても病気をしないし、若い女性には珍しくあまり不平不満を言わなかったので、トラックの荷台に乗って5時間移動して、ちゃんとしたホテルもない、というようなハードな取材が入ると、すぐ「佐々木に行かせろ」と。取材後にきれいなレストランで食事ができるような都会での取材はほとんど記憶にありません。

どんな場面も面白く楽しい

マリー そのようなハードな仕事に対して、そのころの佐々木さんは満足感や充実感をお感じになっていましたか?

佐々木 すごく満足感はありましたね。我慢ではなくて充実感。どんな場面でも面白い、楽しいって思う性格なんです。そして体力、気力、健康があるでしょう!? ロケではカメラマンが倒れたりディレクターが倒れたりといろいろあって大変でしたが、私は大丈夫でしたよ。

マリー スポーツをしたり体を動かしたりして、無意識のうちに健康を維持されていたことが、そのような場で生きていたんでしょうね。

佐々木 そう。それにカラダの内側って、精神状態の影響ってすごく大きい。「私が何でこんなことをしなくちゃならないの!」なんて思っていると病気になりやすいし、「楽しい!」と思ったり感動したりしていると病気になりにくい。旅先でもそうだけれど、毎日の仕事でも、「会社に行くのがいや」「隣の席の人がいや」「お客さまに会いたくない」なんて思っているとすぐに病気になっちゃう。

マリー 確かにそうですね。

どっちに転んでもいい

佐々木 でも、楽しくてしょうがないと思っていると病気はしない。楽しい!と思いながら、自分の人生の選択をしなくちゃ。

マリー 人生の選択に一番楽しそうだなというものを選んでもいい、ということでしょうか?

佐々木 私、ものの考え方がものすごくシンプルなんです。選ぶということに関しても難しく考えない。私たちの人生って、意識していなくても選ぶことの連続なんですよね。今この瞬間、お茶を飲むか水を飲むかから始まって、この人と結婚しようかしないかまで、さまざま。私の場合、“お茶か水かの選択”と同じように、毎日いろんなことを選択しています。
 今の自分の生活は、すべて選択の結果なんだと分かり始めると、人生で大きな選択の場面に遭遇してもそんなに慌てなくて済む。毎日、選択の練習をしているようなものだから、大きな決断や早急のレスポンスをしなければならないときも慣れている。
 それに、実はどっちに転んでもいいの。人生はそういうふうにできていると思っている。AとBで悩みに悩んでAを取れば、それは当たりに決まっているの。だって、私が選んだんだもの。Aが当たったように、これから作っていけばいい。

マリー だけど、Aだと思ってつかんだのに、「これは違った……」ということも多々あります。そういう時はどうするのでしょう?

佐々木 例えば、自分がコーヒーを飲みたいと思っていて、実際につかんだものは紅茶だった。そういう時は「ああ、今は紅茶を飲めということなのか」と思えばいいんですよ。

マリー そん風に思うんですね!

佐々木 「これはコーヒーじゃない!」と言っても、もうしょうがないでしょう。だから幸せの法則ってとてもカンタン。思っていたこととやっていることがイコールだとハッピーなの。自分が思っていたことと状況が違った時は、状況を変えるよりも、自分の考えを変えたほうが早いんです。

「課題」を「悩み」にしない

マリー 私、わがままなところがあって、どうしても紅茶が飲みたいと思う時は、コーヒーを捨てちゃいますね。でも、そのたびにガクッて落ち込んでストレスがたまって……。佐々木さんの言うようなシンプルシンキングはいいですね。

佐々木 紅茶が欲しいのにコーヒーを取っちゃったら、もちろん一瞬ドキッとしますよね。だけど、長い間「どうして紅茶を取らなかったんだろう」と考えるのは、すごく不健康です。ぐさっと傷ついたり、怒ったり、泣いたりしてもいいけれど、いかに短い時間でスマートにストレスを放出するかを考えるのが大事ですよね。

マリー 内側にためこんでいるのがいけないんですね。

佐々木 先日、ちょうど私のブログに「悩みって何だろう」というテーマで書いたんですが、問題や課題って誰でもいっぱい持っているものなの。でも、それを長く解決しないで持ち続けていると、課題が悩みに変わってしまう。
 だから私は、「悩み」はあまり持っていない。課題の数はたくさんあるけれど、悩みに変換する前に処理していけば、悩みにはならないでしょう(笑)。

マリー それって、サプリテイキングと似ていますね。例えばずーっと目が疲れたまま、肩がこったまま放っておいたら、それは悩みやストレスになってしまうけれど、サプリを飲むなど何らかのことをすれば、ストレスがたまる前に処置できて毎日を健康的に過ごすとができる。そういう意味でも、「課題が悩みに変化する前に処理する」という考え方はよく理解できます。何よりも対応能力をつけることが大事なんですね。

(つづく)
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