アンチエイジングニュース

便秘を招くあのダイエット法

 こんにちは、皆川です。今回も「低インスリンダイエットの落とし穴」というテーマでお届けします。

 今日は、低インスリンダイエットでダイエットに成功した方々が、「エーッ、ウッソー!」と叫びたくなるような内容でお送りするお約束でした。できるだけ、その線で迫ってみたいと思います。

便秘の原因に

 低インスリンダイエットを始めると、どうしても炭水化物の摂取量が減り、必然的に脂質とタンパク質の摂取量が増えることになります。また、フルーツや野菜の摂取量が減りがちになり、食物繊維の摂取量が少なくなります。

 これは、もちろん、便秘の原因になります。

 また、ニンジンのような根菜類は、GI値の高めのものが多いため、避けるよう書かれていると思います。

 しかし、豊富なビタミンやミネラルを含み、栄養価の高いニンジンのような食材を避けなければならないのは、健康にとって決していいこととは思えません。

 さらに、脂質の摂取割合が増えれば、がん、特に大腸がんや乳がんの発生のリスクが高まることは明らかです。心筋梗塞など心血管系の病気の発生リスクも同様に高くなります。

 腎臓に障害を持っていれば、タンパク質の摂取量が増えることで悪化する危険性もあります。

 以上のように、低インスリンダイエットはさまざまな問題を抱えたダイエット法と言わざるを得ないのです。

危険性を注目して

 実は、ここに書いたことは、決して、目新しいことではありません。

 数年前から医学雑誌に取り上げられていることですし、ちょっと考えれば、こうした危険性があることはすぐに理解できるはずです。

 しかし、このダイエット法に対する期待感やブームの勢いが、危険性に対する危惧を打ち消してしまっているのだと思います。

 数年前、ある勉強のためイギリスに行きました。帰国の日、ヒースロー空港で新聞を読んでいましたら、トップ記事ではなかったものの1面に比較的大きな扱いで、アトキンズ・ダイエットの危険性を報じる記事が載っていました。

 その新聞の中ほどには、1ページの半分以上を割いて、その内容を詳しく解説していました。

 これほどの扱いでしたので、当然、日本のマスコミもこの問題を取り上げるだろうと思っていました。しかし、単に私が見落としているだけなのかもしれませんが、未だにこうしたことが報じられたのを見たことがありません。

 もし、このダイエット法をどうしても続けたいと思う方がいらっしゃったら、悪いことは言いません。病院で定期的な健康状態のチェックを受けられることをお勧めします。

 さて、次回は、低インスリンダイエットに関する医学文献を取り寄せてみて、私が最も「エーッ、ウッソー!」と思ったことを取り上げます。 


皆川俊一=東京の西の方にある診療所の院長。日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定スポーツ医、日本整形外科学会認定リウマチ医


現在のドクター皆川(写真上)
ダイエット前のドクター皆川(写真下)

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