アンチエイジングニュース

 

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ビューティコンシェルジュの必要性

初めに述べた「容貌のメッセージ性」を思い起こそう。
見られるものから見ているものにメッセージが送られる。そのメッセージの一番大事な働きが心地よく感じること、つまりプリージング。自分が人を不愉快にしたいと思う人は誰もいない訳で、自分の容貌が自分の意に反したメッセージを発してしまい、相手を不快にする場合がある。そう言う場合に、自分の発したいメッセージと容貌が発するメッセージとのギャップを埋めるのが美容外科だとお話しした。その際、あえて造作にこだわったが、装いやお化粧、下着にしても、ファッションそれから立ち居振る舞い、全てが造作に付加され、容貌を形作る。その中で、自分で操作できないのが、造作で理、美容外科はそこに特化する。だがまず、自分の努力で改善できる装いと立ち居振る舞いに努力をはらい、自分が発したいメッセージを送って、それを美と感じてもらうようにしていくという事が手術に走る前の課題だと思う。

美容外科を受診する患者において、鼻を高くしたいとか、まぶたを二重にしたいと本人の希望がはっきりしている場合は良いが、医者として一番困るのは、ただ「綺麗にしたい」と言われることである。「じゃ、どこを?」と聞くと「それは先生が専門家だから、先生が決めてほしい」と言われるのである。こちらは全くそのような専門家ではない。そこでメイクアップアーティストとかヘアスタイリストとか全てを把握している人が、ビューティコンシェルジュとして、この部分だけは美容外科と絞り込んでもらう、そういう職種を作りたい。

今、バラバラには色々な資格制度があるが、なるべくそういうものを生かして、それにプラスαして今述べたようなビューティコンシェルジュを育成していきたい。

 

>>>『WHY?Anti-Ageing』バックナンバーはこちら

Dr.SHIOYA2 塩谷 信幸(しおや・のぶゆき)
アンチエイジングネットワーク理事長、北里大学名誉教授、
ウィメンズヘルスクリニック東京名誉院長、創傷治癒センター理事長

現在、北里研究所病院美容医学センター、医療法人社団ウェルエイジングAACクリニック銀座において診療・研究に従事しているほか、日本形成外科学会名誉会員、日本美容外科学会名誉会員として形成外科、美容外科の発展に尽力するかたわら特定非営利活動法人 アンチエイジングネットワーク理事長、日本抗加齢医学会顧問としてアンチエイジングの啓蒙活動を行っている。

【著書】
一年で一歳若返る/アンチエイジングのすすめ(幻冬舎)
美容外科の真実/メスで心は癒せるか?(講談社)
40代からの/頭と体を若返らせる/33の知恵(三笠書房)
「お若いですね」と言わせよう。(ゴルフダイジェスト)
など
ブログ『アンチエイジングブログ!』更新中

 

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