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商品としての美女

このタイトルを目にして、何か違和感を覚える方も多いかもしれない。中には反発を覚える方もいるだろう。
だが、僕の考えはこうだ。
女性に限らず我々は絶えず値踏みをされている。就活でも婚活でも、はたまた友人関係でも。
そして女性の場合、「容姿」つまり「見た目」が評価基準の軸の一つであることは、拭えない事実である。
そこでここでは「商品としての美女」という切り口で、“美とは何ぞや?”の一端に迫ってみたいと考えている。

商品と美女との関わりにはいくつかのパターンが考えられる。
1.商品の付加価値としての美女
2.女性本人の職業での付加価値
3.容姿を売りにする職業
などなど・・・

その美女の基準作りの一環として、まず古今東西の「アイコン」としての美女の実像に迫り、次いで20世紀での価値観の多様性、その背景に焦点を当ててみることにする。

 

キャンペーンガール

「商品としての美女」という切り口に思い至ったのは、モーターショーの光景である。なぜミニスカートの女性が車の傍らにいなければならないのか?
車が好きな人は「女の子なんていらない。車のスペックの方が大事だ」と建前としては言うが、実際に行ってみるとカメラの放列がミニスカを煽っている。
ミニスカは付加価値と言えばそれまでだが、こうなると主客転倒の気味がないでも無い。

以前、外人記者クラブで「メディアでの女性」という安藤優子氏と小谷真生子氏が対談されたことがある。いまでこそお二人とも万人が認める現役の花形女性キャスターだが、30年前、女性キャスターは「刺身のつま」にすぎなかったことを強調された。そして「刺身のつま」の賞味期限である30歳を過ぎてから、如何にキャスターとして男社会で闘ったか、止めどなく述べられたのが印象に残っている。
この「賞味期限」という考えは、「若さ」イコール「美」の認識でよいか、という命題に繋がるが、別の項で取り上げることとしたい。
ところでモーターショーに戻ると、車に女性という組み合わせには「添え物」以上の意味があるかもしれない。車と女性は相性がいいというか、セックスアピールで相乗効果があるという考えもあるようだ。車好きな人にとっては車自体にセックスアピールがあるようで、ことに女性で車好きな人はそういう事を言うのが面白い。それからメタリックと生身の対照というコントラストの面白さ。そして同じ乗り物、というのは失礼な話で控えておこう。スペックという車の性能、馬力、ハンドリングというのは女性の3サイズに匹敵すると言える。

ここで美女にこだわらず、改めて商品というものは何だろうと考えてみる。
売買の対象となっているもの。それは、普通は物体である。だが、それが人ということもあり得るし、特許などのノウハウも売買の対象になる。それから金融商品というものも世界中にある。
思いついた事を羅列しているが、その他に売り手と買い手の問題もある。また売り手と商品が一体化している場合もある。
それから受容と供給ということも考えなければいけない。
また商品の場合には、スペックが実際にどうこうということもある。これは商品としての美女の場合、「美の基準」に繋がる問題である。
そしてこれらを商品という属性として受け止め、美女も商品の一つとしてこれらを当てはめてみることとする。
その為にまず「美女の歴史と立ち位置」を辿り、ついで「商品としての美女のスペック」を検討したい。

 

>>>『WHY?Anti-Ageing』バックナンバーはこちら

Dr.SHIOYA2 塩谷 信幸(しおや・のぶゆき)
アンチエイジングネットワーク理事長、北里大学名誉教授、
ウィメンズヘルスクリニック東京名誉院長、創傷治癒センター理事長

現在、北里研究所病院美容医学センター、医療法人社団ウェルエイジングAACクリニック銀座において診療・研究に従事しているほか、日本形成外科学会名誉会員、日本美容外科学会名誉会員として形成外科、美容外科の発展に尽力するかたわら特定非営利活動法人 アンチエイジングネットワーク理事長、日本抗加齢医学会顧問としてアンチエイジングの啓蒙活動を行っている。

【著書】
一年で一歳若返る/アンチエイジングのすすめ(幻冬舎)
美容外科の真実/メスで心は癒せるか?(講談社)
40代からの/頭と体を若返らせる/33の知恵(三笠書房)
「お若いですね」と言わせよう。(ゴルフダイジェスト)
など
ブログ『アンチエイジングブログ!』更新中

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