アンチエイジングニュース

「歯周病は細菌感染です」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(468)

最近ネットで見たのですが、微笑ましい、胸がキュンとするCMがありました。

女子中学生が飲んでいたペットボトルから男子学生が水を飲む場面です。そして寝ている娘にそっとキスを場面も。

何回見てもキュンとするのですが、どうも歯周病予防のCMのようでした。

歯周病は細菌による感染が主ですので、他人の飲んだペットボトルに口をつけたり、唇を合わせたりするのはやはり衛生的ではありませんね。

そこで今日は歯周病のお話を。

他人と話している時、口臭が気になる時があります。

胃腸の調子が悪いせいだ、と考える人がいらっしゃいますが、本当は歯周病が原因ですので、「口臭が気になる方はまずは、歯医者さんへ」というお話です。

これは、ジョンソン・エンド・ジョンソンが、10~50代の男女300人を対象に調査してわかったもので、ほとんどの人が口臭の原因について正しく理解していなかったそうです。

調査は11月8日の「いい歯の日」に向けて、インターネットで実施し、それをまとめたものです。

口臭の一番大きな原因はどこにあると思いますか?という問いに対して、「胃が悪い」と答えた人が26%で最も多く、次いで「歯間」(25%)、「舌」(20%)、「歯ぐき」(19%)だったそうです。

昭和大学の長谷川紘司名誉教授によると、実際は口臭の原因は大半が歯周病ということで、この歯周病の予防には、歯垢(しこう)と細菌を取り除き、口の中を清潔にすることが口臭の予防に結びつきます。

また、口臭を気にして黙っているより、会話の機会を多く持ち、口の動きを多くして唾液の分泌を増やした方が、口臭の予防につながるそうです。

歯周病は、単に口臭の原因になるだけでなく、歯が抜け落ちて自分の歯で食事が出来なくなってしまいます。
また、最近の研究では歯周病菌は、心臓病の原因になることも分かっています。

ですから、口臭が気になったら、歯周病を疑い、まずは歯医者さんに行くことをおすすめします。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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