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アンチエイジング 美食スタイル

そろそろ夏本番。暑くなってくると食欲もなくなってきますね。簡単に食事を済ませたいとか、火を使う料理の出番も少なくなってきます。夏は風邪を引きやすくなったり、体がだるくなってしまったり、自分が思っている以上にダメージが大きい季節です。

体調改善のためにも食べることは大切。食べずにいると体内の代謝も悪くなってしまいます。食べることでエネルギーを消費して代謝を促すためにも、必須なのが筋力アップ!筋肉が落ちると代謝力もダウンしてしまいますからね。筋肉と代謝をより強い絆で結んでくれるのがたんぱく質です。

***タンパク質摂取に最適な熟成肉***
夏こそしっかり食べるために主役となってくれるのが牛肉。今や注目の的となっているのが熟成肉です。その人気はどんどん拡大し、ステーキ店や焼き肉屋だけではなく、ファミレスやファストフードにまで広がっています。
新鮮なものをすぐに食べることが良いと考えられていた中、注目を浴びたのが熟成肉。あえて寝かす時間を取ることで生まれるエイジング効果のある肉のことです。
その代名詞といえるのが牛肉。肉の中の酵素によってタンパク質が分解され、うま味成分である必須アミノ酸に変化します。この過程を熟成(エイジング)といいます。

タンパク質を構成している必須アミノ酸は筋肉をはじめ、血や骨となる大切な存在です。このアミノ酸を引き出すために、肉は1か月以上も冷蔵保存されています。長期熟成させることでグルタミン酸のうま味も増えるので、色々な熟成期間の牛肉を食べ比べしてみるのも楽しいかもしれません。寝ている間に筋肉はつくられるので、夕食に熟成肉はぴったりですね。

***N.Y.から初上陸の熟成肉はハレの日に***
昨年、東京・六本木に初上陸したのがアメリカで人気の「BLT STEAK TOKYO」です。最高位の牛肉のステーキが売りで、今年3月からドライエイジングのサーロインステーキセットの提供が始まりました。

「プライム ドライエイジング 骨付きサーロインステーキ」(4800円)は、アメリカ農務省(USDA)の格付検査官によって等級分けが実施されています。肉質等級は、牛の種類、性別、成熟度、脂肪交雑などによって決定され、「プライム」は等級の最高位となります。

熟成肉を食べるには、コースなどで大体5000円前後が相場となっています。ちょっと贅沢に食事を楽しみたい時や仲間同士でお酒を楽しみながら食事をしたい時などは最適なのではないでしょうか。

***すみこのちょこっとZOOM UP***
今回の筋力アップの要として熟成肉を取り上げましたが、実は早くも次を狙う熟成が現れました。その食材は魚です。肉よりも鮮度が大切な魚に熟成は可能なのでしょうか。

イタリアンバルとして東京・東洋町に昨年オープンした「Italian Bar VAMPIRO」は、「熟成魚」の提供をしています。牛肉のエイジングと同様の方法が“神経締め”。魚が生きているうちに血抜きをする締め方で、硬直が遅くなり、鮮度が保たれるそうです。ヒラメやメバルなど淡白な魚が良いそうで、カルパッチョなら1週間。グリルであれば3週間は熟成させるといいます。白身魚も低エネルギー、高タンパク質の食材なので、肉より魚派という方にもおすすめです。

タンパク質を摂取して筋力アップするには、適度な運動も大切です。うまくバランスを取って、楽しい食事を心掛けましょう。

伊能 すみ子

伊能 すみ子
INOU SUMIKO

食の専門家であるフードアナリスト1級。
気象番組ディレクターを経て、日本をはじめ世界各国の料理や食文化を学ぶ。
エスニック、スイーツを中心に、様々な食の情報をテレビ、雑誌、ウェブなどのメディアにて提案、執筆。
自らのアンチエイジングフードのポイントは「スパイス」。
古代エジプトより薬として活用されたスパイスをこよなく愛する。
●ブログ『恋しいアジア』~アジアンフードディレクター伊能 すみ子~更新中

●著書『マカオ行ったらこれ食べよう!: 地元っ子、旅のリピーターに聞きました。』/div>

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