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第11回【砂漠が授けてくれた、奇跡の果実~デーツ(ナツメヤシの実)】

「その昔、砂漠を移動するキャラバンは、デーツと水だけで生き延びた」という、なんとも興味深い話を紹介してくださったのは、イラン出身のラザニ・ホセイン氏株式会社バイオシード・代表取締役・農学博士)。旧約聖書では「エデンの園の果実」、イスラームの聖典コーランでは「神の与えた果実」と記されているのだと言います。そして、現代でもなお、「中東の競馬では、馬の餌にはデーツを与えている」というのも、これまた興味深い話。中近東地域での競馬は、日本にくらべると長距離のレース。しかも、酷暑で乾燥も激しい状況。馬の耐久力が試される中、スタミナをつけるため、そこにも「デーツ」は欠かせないのだと教えてくださいました。

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「アンチエイジングなフードナビ」。特集企画・第一回目はお読みいただけましたか?こんにちは、野菜ソムリエの神林春美です。前回、イランのドライフルーツのチカラをお話しましたが、二回目の今回は、その中から「デーツ」をピックアップ。ドライフルーツの中でも、「アンチエイジングなものは?」との問いに、ラザニ氏より真っ先に返ってきた答えが、このデーツ(ナツメヤシの実)だったのです。

アンチエイジングなフードナビ砂漠のオアシスに育つデーツ(ピヤロム種)は、ヤシ科の常緑樹。高さは20~30メートルに成長し、花が咲いた後に、一房で約1000個の実がなります。先にお話ししたように、デーツは、紀元前からの言い伝えも多く、神秘的であり、まさに奇跡の果実。その栄養価の高さから、中近東では、妊娠中の女性は毎日デーツを食べることが常識であり、デーツを食べると元気な子供が生まれてくると言われています。かの聖母マリアも、キリストを身ごもっていた時は、毎日欠かさずデーツを食べたのだとか。デーツの素晴らしい言い伝えは、何千年の時を超えても色褪せることを知らない…、こちらの興味も高まるばかりの食べ物です。

では早速、そのデーツ。400種類以上ある中でも最高級の品種「ピアロム種」をいただくことになりました。外見は写真で確認できるでしょう、大きさは親指より小さい位、褐色の色が太陽の恵みをも感じさせます。味わいは、そうですね、「干し柿のよう」と表現しましょう。ねっとりと濃厚な甘さです。イランでは、朝起きてから寝るまで、どんな時も、人々の傍らには、このデーツがあるのだとか。「普段は、どんな時に食べると良いのですか?」という私の質問はかなりの愚問だったようで、それほど、現地の暮らしとデーツは密接なようです。

アンチエイジングなフードナビもちろん、気になるアンチエイジング効果。こちらも、多くの情報を授けていただきました。もともとデーツはミネラルが豊富なフルーツ。特に「マグネシウム」は体内の水分を腸に集める働きがあり、腸に固まった宿便を取り除く働きが。食物繊維も豊富ということで、まずデーツは<腸内環境を整えてくれる>フルーツだということがわかりました。アンチエイジング世代が気になる、下腹部のぽっこり具合。この原因に宿便は大きく関わっていますから、これは何とも嬉しい情報ですね。

また、それに関連したイランのデーツの素晴らしいところ。それが、その生育環境。中でも、ラザニ氏が専属栽培契約をする農場は、イランのホルムズガン県ハジアバド地域であり、ここは、最高品種ピアロム種が育つ唯一の地域だと言います。大昔は海底だった地域であり、そのため土自体のミネラル分が豊富、その分デーツの栄養価も高いのです。
そして、デーツは、その甘さにも注目すべし。実はデーツの甘さ。糖分100%の割合は果糖46.8%、ブドウ糖53.2%となっいます。この二つの糖質は、いわゆる単糖類(砂糖は二糖類です)。単糖類は、体に吸収されやすい形になっているため、摂取してからエネルギーになる時間が早いことが特徴です。そのため、ラザニ氏によれば、「イランではラマダーン(断食)明けに、まず最初に口にする食べ物がデーツ」なのだとか。また、ブドウ糖は脳にとって唯一エネルギー源となる糖質。脳が満腹感を覚え、食べすぎの防止にも繋がる糖質です。「朝デーツはお勧めですよ」と言う、ラザニ氏の言葉にも納得です。

アンチエイジングなフードナビそして最後、ラザニ氏の話の中で、特に印象的だったのが、この話。「デーツは、マグネシウムやカルシウム、鉄分、食物繊維に、カリウム、ビタミンA、ビタミンB群など、確かにそれぞれの栄養価は非常に高いのですが、でもデーツの魅力は、何と言ってもそのバランスの良さ。サプリメントと違い、一粒で様々な栄養素を補給できるのがデーツの最大の魅力です。しかも、片手で手軽に栄養補給ができるんですよ。素晴らしい食べ物です。日本の方にも、もっと、このデーツを知ってもらいたいですね」。気になるカロリーは100グラムあたり358キロカロリー。デーツ8個で約50グラムですので、甘いものを欲した時に手を伸ばすには非常にヘルシー。しかも、オーガニック栽培であり、無添加・無着色。「自然のままの甘味」を、体に摂り入れることができます。

品種や原産国は数あれど、育った気候もまた、広い意味で、アンチエイジングに関わってくるものだと、改めて気付かされたデーツのお話。ちなみにイランでは、デーツの木は「一本・二本」ではなく、「一人、二人…」と呼ばれるそうですが、人々の想いが込められたデーツ、さぁ、皆さんも、お召し上がりください。

●デーツを使ったアンチエイジング料理レシピはこちら
●株式会社バイオシード

神林 春美(Harumi Kambayashi)プロフィール
●略歴
1976年生まれ。ライター。東南アジアの国タイを半年間旅した日々で、「野菜やハーブのある豊かな生活スタイル」に出会い、野菜ソムリエなどの資格を取得。「美味しい」だけでなく、「体に効く」食べ物に出会うことが、日々のパワーチャージのひとつ。特に好きなアンチエイジングフードは、デトックス効果の高い「パクチー」。野菜ソムリエ、調味料マイスター、アロマ環境協会アロマテラピー検定1級、eco-people(eco検定)の資格を持つ。
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