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オメガ3脂肪酸とがんリスク――ハセ博士のヘルシー情報最前線(96)

 青魚に含まれるEPAやDHAは、オメガ3に分類される脂肪酸で、オメガ3脂訪酸は細胞が正しく機能するために不可欠であることが分かっています。

 また、オメガ3が不足するとイライラしたり集中力がなくなったりします。最近若者が切れやすいことと関係しているのではないかと考える人もいるほどです。さらに、オメガ3脂肪酸を摂取すると心臓疾患のリスクが軽減できることや、アトピー性などの皮膚炎や喘息、慢性関節リウマチ、腸の炎症の鎮静・改善にも効果があることが認められています。

 このように、さまざまな面で効果が期待されているオメガ3脂肪酸なのですが、最近の報告によると、残念ながらがんのリスクを低下させる効果はさなそうだとのことです。

 これは、米医師会雑誌(JAMA, 2006, Jan, 25)に掲載されたもので、「38件の研究論文を分析した結果、オメガ3脂肪酸ががんのリスクを減少させるという強力なエビデンスは見つからなかった」と報告しています。

 研究では、今まで発表されているがんに対するオメガ3脂肪酸の効果を評価した論文を再評価し、実際にオメガ3脂肪酸によるがんの予防があるかを再検討しました。対象は、1966年から2005年の間に出版された38件の論文だったそうです。

 その結果、オメガ3脂肪酸とがん発生の間に有意な関連を示すエビデンスは認められないとの結論に至ったということです。

 とはいえオメガ3脂肪酸を取ることが健康にいいことはほかの調査結果から明らかです。皆様、これからも青身魚を食べ続けましょう。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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