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「赤身肉が、大腸がんのリスクを高める。」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(466)

大相撲の第55代横綱で、日本相撲協会の理事長を務める北の湖敏満さんが、九州場所13日目の今月20日に、直腸がんによる多臓器不全のため、急逝されました。

現役時代はライバル輪島とともに「輪湖時代」と云われたものでしたが、まだ62歳という若さで、残念な限りです。

死因は、直腸がんから始まった多臓器不全だそうです。

さて、このところ、直腸がんや結腸がんなどの大腸がんの増加率はすさまじくなっています。

食生活の欧米化に伴ったものとされていますが、単に日本国内だけでなく、欧米でも大問題です。

そこで今日は、大腸がんの原因についてのお話です。

Open大学David Shuker教授らが、ガン専門誌であるCancer Research誌に発表したものによると、「赤身肉の大量消費は体内のDNAにダメージを与え、がんの発生を引き起こす」と述べられています。

肉をたくさん食べる人は大腸がんになりやすい事が分かっていますが、この研究チームも、毎日2回以上肉を食べる人は週1回程度しか食べない人に比べて、大腸がんになる頻度は3倍高い事を報告していました。

そこで研究では健康なボランティアの人に、様々な食事してもらい、その後に大腸の内側の細胞を採取して、発がんの原因と考えられるDNAのダメージの程度を調べました。

その結果、赤身肉を食べる人では細胞にあるDNAダメージが高くなっていることが確認されました。

このDNAダメージは、赤身肉を食べた時に、大腸にて出来る代謝産物のN-ニトロソ化合物(N-nitroso compound)により生じ、これが発がんを起こす原因であるとしています。

ご存知のように、ニトロソ化合物は遺伝子の化学変異剤として有名なものですが、これがDNAと結合してDNAに変異を起こさせ、がんを発生されると考えられる訳です。

冒頭に述べましたように、大腸がんは今後ますます増加するやっかいながんですので、食べ物には十分お気を使われますよう。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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