アンチエイジングニュース

「胃がんを取るか、花粉症にするか?」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(431)

いよいよ花粉症のシーズンがやってきます。
今年は例年に比べて花粉の飛散量は多いようですので、しっかりと花粉対策を行いましょう。

さて、ピロリ菌は胃がんの原因となることはよく知られていますが、このピロリ菌を持っている人は、花粉症にかかりにくいそうです。

アレルギーは衛生状態が良くなり、子ども時代に感染症にかかることが少なくなったためといわれていますが、この仮説だと昭和期の衛生状態が悪かった頃に子供時代を過ごした人では、アレルギーになりにくいことになります。

ところで第二次大戦後に生まれた人は、H.ピロリ感染に感染している人が多く、私の年代では50%以上といわれています。

そこで、奈良病院消化器科の今村重義氏らはピロリ菌の感染とアレルギー疾患の関係を調べました。

まず、25歳から45歳までの健常者95人を対象に、花粉飛散時期に鼻炎や結膜炎など花粉症の症状があるかどうかをしらべ、同時に尿中の抗H. ピロリ抗体を測定して、ピロリ菌に感染した事があるかどうかをしらべました。

その結果、H. ピロリ抗体が陽性だったのは26人(27%)で、このうち花粉症の症状がある人は4人(15%)だったそうです。

一方、H. ピロリ抗体陰性の人で、花粉症の症状のある人は36人(52%)もいることがわかりました。

次に、花粉の飛散時期に、193人の血液から抗H.ピロリIgG抗体とスギ花粉IgE抗体を測定しました。

その結果、90人(47%)の人がH.ピロリ抗体が陽性で、このうちスギ花粉IgE抗体があったのは34%で、一方H.ピロリ抗体が陰性の人では、スギ花粉IgE抗体があったのは66%と高いことがわかりました。

このことからH. ピロリ感染者は、非感染者より花粉症症状を有する割合が低く、H.ピロリ感染が花粉症発症に対して抑制的に働いていることが示唆されると、研究者等は述べています。

私もピロリ菌に感染していたのが、数年前に除菌をしました。

ということは、花粉症になりやくなっているかも…

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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