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「鎮痛剤としてのオリーブ・オイル」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(423)

鎮痛剤といえば、まずアスピリンが最初に思い出されますが、料理に使うオリーブ・オイルにも強力な鎮痛作用があるというお話です。
オリーブ・オイルは、様々な調理に使われており、特に地中海料理などには欠かせないものですよね。

このオリーブ・オイルが体に良いことはよく知られており、米国食品医薬品局(FDA)が、冠動脈疾患のリスクを軽減すると発表して以来、人気となっています。

そこで今日は、このオリーブ・オイルには、強力な鎮痛・抗炎症作用もあるというお話です。

これは米国フィラデルフィアにある化学感覚センター(Monell Chemical Senses Center)のPaul A. S. Breslin教授らが、権威ある英科学誌「Nature」誌(論文タイトル:Ibuprofen-like activity in extra-virgin olive oil.)に報告したものです。

この研究者等は、搾りたてのエキストラバージン・オリーブ・オイルには、喉を刺激する作用があり、丁度風邪薬などに含まれているイブプロフェンをのんだ際に感じる刺激と似ている点に着目しました。

そこで、オリーブ・オイルに含まれる物質が刺激の原因であることを調べた結果、「オレオカンタール(oleocanthal)」という物質を見つけたそうです。

つぎにそのオレオカンタールの疼痛や炎症に対する効果を調べたところ、イブプロフェンと同様に痛みの原因となるcox-1遺伝子およびcox-2遺伝子の発現を抑制することが分かりました。
しかし、oleocanthalの作用はイブプロフェンと比べて低く、イブプロフェンと同程度の効果を発揮するには、オリーブ・オイルを500グラム摂取する必要があります。
ですので、オリーブ・オイルを摂りすぎるとコレステロール値を増加させる可能性がありますので、短期の痛み治療にはイブプロフェン錠を摂ったほうがよさそうです。

むしろ、オリーブ・オイルを長期にわたって摂取すれば、イブプロフェンと同じようながんのリスク低減や、血栓をできにくくするなどの効果が得られる可能性があります。

この研究結果は、魚や生野菜、不飽和脂肪を含む食材を主体に、オリーブ油を用いる地中海風料理が健康に良いことを再確認させるもののように思われます。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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