アンチエイジングニュース

「左右のバストのサイズが違う人は、乳癌になりやすい」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(421)

従来は日本女性の乳がん発症率は低く、大豆食や海草を多く摂るためではないかといわれていたのですが、最近では西洋食を食べる機会が増えたためか、乳がんの発症率が高くなってきており、大きな問題となっています。

さて、以前“左利きの女性は乳がんになりやすい”というショッキングな研究結果をお知らせしましたが、今回は“バストの左右の差が大きいと、乳がんになりやすい”という話題です。
普通、女性のバストは非対称的で、左右の大きさが全く同じという女性はほとんどいないとのことですが、気になる報告なのでお知らせします。
これは英国リバプール大学のDiane Scutt博士らが、医学誌Breast Cancer Researchに報告したものです。

研究では、初診検査時には特に乳腺疾患が認められなかった女性で、その後に乳がんを発症した患者さん252例を対象に、乳房の左右差を調べました。
そして、同年齢の健康な女性252例の結果とを比較したところ、乳がんを発症した女性では、健康な女性よりもバストの左右の大きさの違いが激しいことが分かったそうです。

その差を計量的に調べると、乳房のサイズ差100mlごとに、乳がんの発症率が50%も増大していたとのことです。

今のところこのような乳房のサイズの左右差が、なぜ乳がん発症率の差に現れるかは明らかではありませんが、バストサイズの左右の差の少ない女性は、思春期に乳房が大きくなる時に生じる乳癌リスクホルモンに対して耐性があることが考えられるそうです。

ちなみに、女性ホルモンであるエストロゲンはがんのリスクファクターであることがわかっていますが、同時にこのホルモンは乳房の成長に重要な役割を果たすことも知られています。

しかし、この考えに対して批判的な意見もあり、わずか100ml程度の差は乳房の大きさには直接関係なく、また乳房が大きいほどエストロゲンへの曝露が多く乳がんのリスクが高いとの考え方にも疑問を持つ専門家もいるようです。

そして、この結果だけで不安になる必要はなく、今後の研究を待つべきとのことですので、あまりご心配なさりませんよう…。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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