アンチエイジングニュース

「中高年男性は、コーン油を摂らない方がよい。」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(402)

中高年の男性が「俺も年かな」と実感することの一つに、オシッコの出が悪くなることが挙げられます。
通常、このようなオシッコが出にくくなるのは、前立腺肥大によるもので、前立腺が肥大してニワトリの卵くらいになり、尿道を圧迫するために起こるものです。
この前立腺肥大は、50歳以上の男性に見られる、ごく一般的な老化現象の一つですが、オシッコの出が悪くなった上に、血尿が混じったり、腰のあたりに疼痛を感じるようでしたら、前立腺がんの可能性が出てきます。
しかし、初期にはそのような症状がない場合も多く、中高年の男性にとってとても気になるものです。

さて話は変わって、料理に使われる揚げ物には、コーン油がよく用いられます。
ところが、このコーン油に含まれているオメガ-6脂肪酸に、前立腺がん細胞の増殖率を高める作用がある、という報告がありましたのでお知らせします。

これは、米国サンフランシスコ退役軍人管理局医療センターのMillie Hughes-Fulford氏らが、がん専門誌Cancer Researchに報告したもので、コーン油の使用を出来るだけ減らすべきだと警告しています。

研究では、前立腺がんの腫瘍細胞PC3を試験管内で培養しておき、これにオメガ-6脂肪酸を添加しました。

すると、オメガ-6脂肪酸を加えなかった時に比べて、PC3癌細胞の増殖速度が2倍にスピードアップされたそうです。 

この結果から研究者らは、次の2つのことを薦めています。

(1)オメガ-6脂肪酸の摂取量を減らす
(2)魚や緑色野菜などに含まれるオメガ-3脂肪酸を替わりに摂取する

オメガ-6脂肪酸の摂取については、今までも問題であるとする論文が多く出ています。

この研究は初歩的なものですが、今までの研究例などから見て、なるべくオメガ-3脂肪酸に切り替えるほうが賢明と思われます。

また、この研究中に、プロテインキナーゼ阻害剤(PI3K inhibiter、非ステロイド性抗炎症薬や鎮痛薬の一種)を同時に添加すると、腫瘍細胞の増殖が起こらなくなる事が示されています。

すなわち、PI3K阻害剤が、前立腺がんの発生を抑制することが示唆されたわけで、将来は前立腺がんの治療法に用いられる可能性があると、関係者の間で話題となっています。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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