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「大豆食品は乳がんを予防する? 実はエストロゲン値の高い人だけ!」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(398)

豆腐や納豆など大豆を原料にした食品は、日本の誇る健康食品です。
そして、これらの大豆食品には、植物エストロゲンやイソフラボンが多く含まれており、女性の美容に効果があるとか、乳がんの発生を抑えるとか言われています。

しかし、更年期以後の女性の乳がんを抑える効果はエストロゲンの高い女性についてであって、エストロゲンの低い女性の場合はそのような効果はなく、むしろ乳がんになる頻度を高めるかもしれないという報告が出ています。

健康雑誌などには、無条件で、大豆食品の効能ばかりが述べられていることが多いので、今回、取り上げてみました。

この報告はWake Forest大学Charles E. Wood博士らが、米国ガン研究誌(Cancer Research)に報告したものです。

研究では更年期の雌ザルを用いました。そしてこれらの雌ザルを、高エストロゲンの群と低エストロゲンの群に分け、それぞれの群に16週間にわたって大豆食品を与えたそうです。

ちなみに食事には、イソフラボンを全く含まないもの、アジア人が通常食べる量に相当する60mgのイソフラボン、あるいはさらに多い120mgのイソフラボンを添加しました。

次に乳がんの発生リスクを調べるために、サルの乳腺線細胞を取り出し、その増殖能を測定しました。

その結果、低エストロゲンのサル群では、イソフラボンの乳腺細胞の増殖を抑える効果は見られず、逆に増殖が早く起こる傾向が見られました。

一方、高エストロゲン群のサルでは乳腺細胞の増殖は盛んになっているのですが、これにイソフラボンを与えると、その細胞増殖が抑制されることが分かりました。最も強い細胞増殖抑制効果は、1日240mgのイソフラボンを与えた時だったそうです。

以上の結果から、体内のエストロゲンのレベルによって、大豆食品が良い場合と悪い場合に分けられると考えられます。

すなわち、エストロゲンのレベルが低い人の場合は、大豆は細胞の増殖を促進の方向に向けてガンが起こりやすくさせるのですが、逆にエストロジェンが高い場合には、イソフラボンはエストロゲンの副作用である細胞増殖を抑え、ガンを抑制することになります。

今までの疫学調査の結果では、単に”大豆を多く食べる女性は乳がんになりにくく、大豆食が効果がある”とされてきましたが、その女性のエストロゲンのレベルが重要ということになります。

したがって、「なにがなんでも、大豆は健康によい」というのは考えもの、ということではないでしょうか?

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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