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「肥満気味の人は性機能障害にもご注意を!」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(381)

肥満気味の人は、糖尿病が心配ですね。
そして、この糖尿病が原因となる性機能障害が発生しやすいことがよく知られています。
ところが、このような障害以外にも、単に肥満であるというだけで、性に関するいろいろな面に影響が出るようです。
性欲や性的な満足感が急激に低下し、ついには性生活自体を避けるようになるという事ですので、注意が必要です。
これは、名門のデューク大学の医学センターのMartin Binks博士が、北アメリカ肥満研究会の会合で発表したものです。

今までも、肥満の人は普通体重の人に比べて、性が関係した問題が発生しやすく、統計によると25倍も多いといわれていました。
そこで研究者等は、BMI(body mass index)が40以上の928人の肥満の男女について、性生活に関する聴き取り調査をおこないました。
なお、これらの肥満の人のうち半数は、実際に体重を下げるなどの治療を受けている人で、残りの半数は治療前の人だったそうです。
また、対象として正常体重の282名についても同様の調査を行いました。

その結果を要約しますと

■正常体重の人は5%程度だったのに対し、肥満治療を受けている人の2/3(65%)、治療を受けていない肥満の人では41%が、何らかの性的な問題を抱えていた。

■その中身としては、治療中の人うち50%の性欲が低下し、42%に性機能障害が生じ、41%が性行為を避けるようになっていた。非治療群ではそれぞれ、性欲が29%、性機能障害29%、性行為を避ける24%。ちなみに正常体重の人で性機能障害が生じていたのは2%、性行為を避けているのは3%だった。

■特に、性についての悦びの度合いが大幅に低下していた。治療中群の28%、非治療群の30%が性の悦びを感じていない。これは正常体重グループでは4%であり、実に10倍もの頻度で肥満の人で悦びが消失していることになる。

■女性の場合によりその問題が大きく、特に治療中の人よりも治療を受けていない人に深刻。

以上の結果から、このような性に関した問題は、肥満の人に共通の問題であるとしています。

その原因としては、単に過体重という肉体上の問題だけでなく、精神的な要素が大きく影響しているようです。

特に、自分自身をコントロールできずに肥満になってしまったという、後悔の念が見逃せないようです。実際、肥満から立ち直り、自分の生活をコントロールできるようになると、性の問題もなくなる場合が多いという事です。

肥満のもたらす弊害は、考える以上に大きいようです。皆様ご注意を!!

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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