アンチエイジングニュース

「男性ホルモンの多い人は風邪を引きやすい!!」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(374)

インフルエンザが蔓延していますが、体力自慢の男性的な人にとってやや気になるニュースです。
風邪をひきやすい男性はひ弱で男らしくないと思われがちですが、実はその反対なのだそうです。

テストステロンは男性ホルモンの代表ですが、このテストステロンの血中濃度が高い男性は免疫力が弱く、インフルエンザの予防ワクチンの接種を受けても、抵抗力が高まりにくいことが分かりました。

これは、米国スタンフォード大の研究チームが、権威ある米国科学アカデミー紀要誌に発表したものです。(論文タイトル: Systems analysis of sex differences reveals an immunosuppressive role for testosterone in the response to influenza vaccination/著者: David Furman, Mark M. Davis 他/科学誌名:Proc. Natl. Acad. Science, November 21, 2013)

研究チームは、インフルエンザA型のH1N1亜型とH3N2亜型、およびB型のインフルエンザ予防接種を受けた20~80代の男性34人、女性53人について、その後の免疫力を調べました。
すると、抗体を作るなどの免疫反応性を調べたところ、H3N2亜型とB型は男性の方が弱いことが分かりました。

また、テストステロンの濃度が高い男性ほど免疫反応が弱く、この抑制作用には脂質の代謝を担う遺伝子群が関与していることが明らかになりました。

テストステロンは骨格や筋肉を発達させ、ひげや体毛を濃くするほか、攻撃的な気持ちにさせるなどの作用があります。

また、一般に若い男性は、女性に比べ、細菌やウイルスに感染しやすいことが知られています。

以上の結果から研究チームは、これらの結果は狩猟採集時代の名残で、人類の進化過程では男性の方が狩猟や争いなどで負傷しやすく、病原体に過剰な免疫反応を起こすとかえって危険なため、弱めに調節されたのではないかと結論しています。 

確かに、風邪やインフルエンザに限らず、ケガをしても、痛い痛いと大げさに騒ぎ立てるのは男性に多いような気がします。

これも男性ホルモンのせいかもしれません。

またこの研究者は、ボディビルディングや寝室でのパフォーマンス向上のためテストステロンのサプリメントを摂取している男性は、特に気をつけるべきだ、と警告しています。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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