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「鍼灸は変形性関節炎に有効:大規模調査結果」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(371)

東洋医学の広がりにより、鍼灸治療を受ける人が最近多くなってきています。
しかし、その有効性には疑問をもつ人も多くいらっしゃり、中には単なる気のせいだとまで考える人もいます。

そこで今回は、鍼灸が膝の変形性関節炎の機能を改善し、痛みをとるのに有効であることが大規模調査で証明されたという話題です。

これはボルチモア州のメリーランド大学医学部Brian M. Berman博士らが、国際医学誌(Archives of Internal Medicine)に報告したものです。
研究では、軽症から重症にわたる変形性関節炎の患者さん570名について、中国鍼灸、或いは偽のプラセボ治療などを26週間施し、その効果を調べました。

その結果、8週間鍼灸治療を受けた患者さんは、関節機能スコアが10.77ポイント改善しており、偽治療を受けた人(7.87ポイント)に比べて大幅に改善していることがわかりました。
さらに26週間後には、鍼灸を受けた群では痛みや機能改善が非常に改善したことが確認されたということです。

最近、新しいリウマチ治療薬が次々と発売されていますが、いずれも副作用が激しく、問題点が多いとされています。
しかし、鍼灸治療は安価な上にそのような副作用がなく、安心して治療を受ける事が出来ます。
今までも鍼灸が膝関節炎に有用であるという報告がありましたが、今回の報告は長期間にわたる大規模な調査結果ですので、信憑性が高いと考えられます。

最近の医学界では、“実証された治療法による医療(Evidence based Medicine)”が重要とされていますので、これからも東洋医学や伝統医学が科学的な視点から、その有効性が明らかになることを望んでいます。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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