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「蜂蜜やローヤルゼリーに癌抑制作用」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(370)

以前、蜂毒が関節炎に有効であることをお伝えしましたが、今回は蜂蜜やローヤルゼリーに癌を抑える効果があるという話題です。

これはクロアチアのZagreb大学の研究者が、マウスを用いた実験で明らかにしたもので、「食品と農業科学誌」(Journal of the Science of Food and Agriculture)に報告されたものです。

この研究者らは、以前より蜂毒や蜂蜜の有用性を調べていたそうですが、今回は働き蜂の唾液腺から分泌される幼虫の食料であるローヤルゼリーやプロポリスの有効性について調べました。

実験では、ヒトの癌細胞を移植したマウスにこれらの蜂の成分を与え、癌の増殖が抑制されるかどうかを調べました。

その結果、癌を移植する前に蜂蜜を経口投与した場合には、移植した癌の増殖が抑制されたそうです。
一方、はじめに癌を移植していた場合には、逆に癌の増殖が促進されたということです。
また、癌組織にこれらの成分を注射したところ、ローヤルゼリーは癌の転移を抑え、蜂毒を注射すると癌組織自体が退縮したそうです。
さらに、プロポリスやプロポリスの成分であるカフェ酸(caffeic acid)を注射したところ、癌の増殖が抑えられ、マウスの生存期間も延びたということです。

現在のところ、何故蜂の成分が癌に有効であるかはわかっていませんが、アポトーシスと呼ばれる癌細胞の自殺を促進させるか、または癌細胞を直接攻撃したり、或いは癌に対する免疫システムを増強するためと考えられています。

今回の報告は、蜂の成分が癌の治療に有効である可能性を示していますが、研究者等は、現存の化学療法にとって変わるものではなく、併用することがよいのではないかと述べています。

蜂蜜やロイヤルゼリーは自然食品で、口から摂取しても副作用等の害はほとんどありませんので、大いに期待されます。今後さらに、大規模なヒトを対象とした研究が待たれます。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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