アンチエイジングニュース

「緑茶成分とバイアグラの併用で、がんを抑制」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(386)

緑茶の成分のカテキンと、バイアグラなどの男性のED(勃起不全)治療薬を併用することで、がん細胞を駆逐できる可能性があることが明らかになり、大変な話題となっています。

これは九州大大学院・農学研究院の立花宏文教授らが、マウスを使った実験で確かめたもので、つい先日の米国医学誌に掲載されているものです。
(論文タイトル:67-kDa laminin receptor increases cGMP to induce cancer-selective apoptosis/著者:M Kumazoe, H Tachibana他/医学誌名:J Clin Invest. 2013 Jan 25. pii: 64768. doi:10.1172/JCI64768.)
緑茶に含まれているカテキンは抗がん作用があることが知られており、緑茶を良く飲む人に胃がんが少ないことが明らかにされています。
しかし、実際にがんになった人が緑茶をたくさん飲んでも、がんが消失するというような目立った効果は認められていませんでした。
ところが、立花教授らは以前に、緑茶カテキンの一種EGCG(活性ポリフェノールのエピガロカテキンガレート)が、がん細胞の増殖を抑えることを明らかにしていました。

そこで今回バイアグラなどの勃起不全の治療薬(ED治療薬)を、EGCGと同時に血液がんのマウスに注射したところ、がん細胞の増殖を抑えることを発見したのです。
またこの方法は、胆管がん、大腸直腸がん、子宮頸部がん、乳がんなどの様々ながんに対しても、抗がん作用があることが示されました。

さらに、ラットの実験ですが、がん組織も消失することも明らかにされました。
緑茶成分やED治療薬は、すでに我々が容易に入手できるものです。
しかも、どちらも安全性には定評がありますので、大きな副作用なしに、進行したがんや転移したがん、悪性度の高いがんの治療をおこなうことができるとすれば、非常に有益な発見です。

また生存期間も延長する効果が認められていることから、非常に期待が持てますので、一刻も早い、人への応用可能であるかの研究が待たれます。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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