アンチエイジングニュース

「集中力を高めるには」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(381)

子どもたちが徒歩や自転車で通学すると、授業中での集中力が高まることが明らかになりました。
そこでまずはその研究内容、続いてADHDの人から学ぶ点をお知らせします。

最初のお話は、デンマークのコペンハーゲン大学(University of Copenhagen)とオーフス大学(Aarhus University)の合同研究チームが報告したものです。

研究では、5~19歳の児童・生徒1万9527人を対象に、運動の習慣を尋ねた後、集中力を測る基礎テストを行いました。

その結果、学校まで車で送ってもらったり、公共交通機関で通学していた生徒たちよりも、徒歩や自転車で通学していた生徒たちのほうが、テストの結果が良いことが分かりました。

ちなみに小学3年生の場合では、徒歩や自転車で通学すると、教育を受けた期間が6か月長い児童に相当する程度にまで集中力が増すとされています。

ところで、ADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorders、注意欠陥・多動性障害)の子供を対象とした研究で、「一見落ち着きのない行動は、実は集中力を高めるための術らしい」という研究結果が報告されています。

そもそも、ADHDは、「Attention Deficit(注意欠陥)」という名称から誤解されている面がありますが、実はこの障害は注意力自体が欠如しているのではなく、注意力を制御したり、記憶力を機能させる上で問題があるゆえ、気が散漫になりやすく、集中を維持することが難しかったり、整理整頓が苦手になる、と考えられるそうです。

すなわち、ADHDの子どもたちを研究したところ、体をゆらゆらさせたり、そわそわするといった動作によって、今あるタスクに集中力を振り向けられるようにしていることがわかったそうです。

つまり、集中していないからではなく、集中するために、一見「落ち着きのない」行動をしているというわけです。

また、会議中に資料に他愛もない落書きをしたり、ペンを人差し指の上でくるくる回したり、貧乏ゆすりが止まらなかったりする人をよく見かけます。

いずれも「集中していない」、「落ち着きがない」と、批判されがちな行動ですが、実は、これらは集中を高めるための無意識の策かもしれない、という研究結果もあるそうです。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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