アンチエイジングニュース

「眠っている間に、学習が可能?」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(377)

脳にあるドーパミンは記憶に必須な脳内神経伝達物質ですが、不眠を起こす作用もあることが分かっています。

今回、ドーパミンが睡眠を抑制する神経回路が、記憶形成の回路とは別であることも分かり、眠りながら学習できる可能性が示されました。

これは、熊本大学発生医学研究所の上野太郎研究員らが突き止めたもので、英科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス」電子版に掲載されたものです。(論文タイトル:Identification of a dopamine pathway that regulates sleep and arousal in Drosophila 著者:Taro Ueno他 医学誌名: Nature Neuroscience (2012) doi:10.1038/nn.3238)

研究では、特定の神経回路を活性化させられるよう遺伝子操作した、ショウジョウバエを使い調べました。

その結果、脳内でドーパミンが睡眠を抑制する回路は、脳の部位「扇状体」に至る回路であることが分かったそうです。

また、記憶形成に作用する「キノコ体」への回路とは独立していることも明らかになりました。

一方、記憶形成に関わる神経細胞を刺激してもショウジョウバエの睡眠に変化はなかったということです。

すなわち、睡眠を抑制することなく、記憶形成のドーパミン神経を活性化できたことから、将来は、眠りながら学習できる可能性が示されたという訳です。

学校で居眠りしても、怒られなくなるかも…。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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