アンチエイジングニュース

「喫煙者にスリムな人が多い理由」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(368)

体重を増やさないことを目的に喫煙している女性を多く見受けます。

このような喫煙と体重の関係を知りたいと思っていたのですが、最近の研究で、禁煙した後には1年で平均5キロ近くも体重が増えることが明らかになりました。すなわち、喫煙をすると、これまで考えられていたよりもずっと多くの体重増加を抑制しているようなのです。
これは、英仏の合同チームが英国医学会会報BMJに報告したものです。
(論文タイトル:Weight gain in smokers after quitting cigarettes: meta-analysis BMJ 2012; 345 doi: 10.1136/bmj.e4439 (Published 10 July 2012)  著者:Henri-Jean Aubin他)

研究では、米国、欧州、オーストラリア、東アジアで禁煙成功者の体重増加幅を記録した1989年~2011年の調査データを改めて検証しました。

すると、体重は禁煙開始から3か月以内に急増する傾向が高く、3か月後で平均2.9キロ、1年後には平均4.7キロ増えていることがわかりました。

タバコに含まれるニコチンには食欲抑制効果に加え、代謝率を上げる作用もあることから、今までにも「禁煙すると体重が1年で平均2.9キロ増加する」といわれていました。

ところが、今回の研究ではその範囲を大きく上廻っており、禁煙を中断してしまう人も発生する可能性があります。

実際、禁煙を希望する女性でもあまりに多くの体重増加は望んでおらず、平均2.3キロ以下ならなんとか我慢できる範囲だそうで、5キロ近くの増加は許せないと考える人が多そうです。

でも、禁煙による体重増加による健康リスクは、喫煙を続けることによるリスクよりもはるかに小さいものですので、是非とも禁煙にチャレンジなさってください。

ちなみに、喫煙が原因で死亡する人は世界で年間510万人に上るのに対し、肥満が原因の死者数は280万人だそうです。

禁煙が元でのポッチャリは、男性も望むところでは。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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