アンチエイジングニュース

「不安が強い人はIQが高いことが明らかに!」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(335)

不安障害の患者さんは、健康な人よりもIQが高い傾向があり、脳のコミュニケーションをつかさどる部分が、健康な人より活性化していることが明らかになりました。

これは、ニューヨーク州立大学医学部精神科ジェレミー・コプラン教授らが、神経医学誌Front. Evol. Neurosciに報告したものです(Published on 01 Feb 2012 論文タイトル:The Relationship between Intelligence and Anxiety: An Association with Subcortical White Matter Metabolism 著者:Jeremy D. Coplan, Sarah Hodulik, Sanjay J. Mathew, Xiangling Mao, Patrick R. Hof, Jack M. Gorman and Dikoma C. Shungu 医学誌名:Front. Evol. Neurosci. doi: 10.3389/fnevo.2011.00008)。

今までの研究で、全般性不安障害(GAD 理由の定まらない不安が長期間続き、ついには日常生活にも支障をきたす)の人では、不安の度合いの高い人ほど、IQ(知能指数)が高いという研究結果が報告されていました。
そこでこの研究者らは、不安障害の患者さんについて、IQと脳の働きについて調べました。

研究では、26名の不安障害の患者さんと18名の健康な人を対象に、IQテストと不安の度合を評価する聞き取り調査をおこないました。
その結果、不安障害の患者さんでは、不安度が高いほどIQテスト結果が高いことが確認されました。
ところが健康な人では結果が逆になっており、IQテスト結果が高い人ほど不安度が低く、IQテスト結果が低いほど不安度が高いというものでした。

この結果をもとに研究者らは、「不安感は知性と関係している。不安を危険のサインだと考えて行動する人では、自分や子孫の命を守れる確率が高くなる。すなわち、不安という感情は人類が高度に適応した結果、生じた特質であると考えられる。」としています。
そして、「逆に心配しなさすぎるということは、個人にとっても社会にとっても問題である。」と述べています。

放射能の危険に対して過剰な不安を持つ必要はないかもしれませんが、多大の犠牲を払って学んだことですので、適切な不安感を抱いて子孫の生活を守るべく対処すべきなのではないでしょうか。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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