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『ネットで話題となっている「肥満は地球の脅威」を読んでみました』
ハセ博士のヘルシー情報最前線(334)

人類の肥満化が米国民と同じペースで進行すれば、9億人以上相当の新たな食料需要が生じ、限られた地球の食料資源に重大な脅威となる」とネット上で大議論が起こっています(Yahoo, 2012年6月19日)。

この、「肥満は地球の脅威」とする英国医学論文(The weight of nations: an estimation of adult human biomass)が気になり、さっそく読んでみました。

この論文は、ロンドン大学衛生学熱帯医学大学院の研究チームが、6月18日付けの米電子ジャーナル、BMCパブリック・ヘルス誌(BMC Public Health 2012, 12:439 doi:10.1186/1471-2458-12-439 Published: 18 June 2012 著者:Sarah C Walpole, David Prieto-Merino, Phil Edwards, John Cleland, Gretchen Stevens and Ian Roberts)に発表したものです。

それによりますと、「食糧資源への主な脅威としてアフリカなど第三世界の人口爆発が指摘されていますが、論文では“先進国にまん延する肥満も深刻である”」と述べています。

2005年時点の世界の15歳以上の人口は推定46億人、平均体重を62キロと推定されています。

この値をもとに計算すると、当時の全世界のヒトの体積(バイオマス)は2億8,700万トンでした。

ところが、そのうちの1,500万トンは体重過多のヒト(BMIが25以上)によるもので、平均のバイオマスのヒト2億4200万人分に相当する値でした。

また、肥満者によるバイオマスは350万トンで、平均のヒト5,600万人分でした。

ところが、北アメリカの人口は全世界の人口の6%を占めるに過ぎないのですが、肥満人口が多いためにバイオマスでは実に全世界の34%を占めていることがわかりました。

この値は、北米の成人12人のバイオマス量は、アジア人17人に相当するものです。

そして、もし世界中のヒトが米国と同様のBMIになった場合では580万トン、9億3,500万人分のバイオマスの増加になり、4億7,300万人の食糧エネルギーが必要になるとしています。

以上の試算から、肥満人口の増加は全世界の人口の約5億人分の食糧が必要であり、第三世界の人口爆発以上に、先進国にまん延する肥満が重大問題であると結論しています。

さて、これを読んで皆さんはどのようにお考えですか?

我々のできること、やらねばならないこと…

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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