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「セックスに対する女性の反応は、人によってマチマチ」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(303)

人のセックスに対する反応は、理性や感情などが絡み合う複雑心理に基づいています。男性の場合は比較的単純な気もしますが、こと女性においてはとても複雑で理解の範囲外のような気もします。

さてこれを裏付けるように、女性の性に対する心理と生殖器官の反応性は、男性とはかなり異なり、人によりかなり相違していることが明らかになりました。

これは、カナダ・キングストンのクイーンズ大学Meredith Chivers氏らが、性行動学専門誌 Archives of Sexual Behaviorに報告したものです (2010, January 11, 2010 issue)。

(Chivers ML et al (2010). 論文タイトル:Agreement of self-reported and genital measures of sexual arousal in men and women: a meta-analysis. Archives of Sexual Behavior. DOI 10.1007/s10508-009-9556-9)

研究では、1969年から2007年に出版された、性欲や生理的な性器官の反応性に関する134の論文を再度見直しました。

ちなみに、これらの研究では、全体で2,500名の女性と1,900名の男性が対象となっています。

これらの人を色々な性欲を起こさせる環境下においた場合、どのような感覚を抱くかについて調べました。

また、その際生理的な変化度として、男性ではペニスの勃起度を、女性では性器陰部への血液の流入の変化を測定したそうです。

その結果、男性の場合は、どんな男性でも一様に、ほぼ同じ性的な変化が起こることが分かりました。そして、心理的な変化がそのまま生殖器への変化へと繋がっていたそうです。

女性の場合は、人によってその反応はさまざまで、心理的な反応と性器での変化には強い関係はみられないことが明らかになりました。

すなわち、女性では心と肉体はあまり関連しておらず、バラバラな反応性を示すということのようです。

つぎに、何故そのような男女差が起こるかを調べました。

その結果、視覚や聴覚などを通して性欲を起こす刺激については、男性の間では差はあまりみられませんでした。

ところが女性では、刺激のタイプや影響の受ける度合いも、人によって非常に異なることが明らかになったそうです。

ということで、以前からなんとなく感じていた、セックスに対する感覚や生理的な反応性は、男女でかなり差があることが、科学的にも証明されたということになります。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している。

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