アンチエイジングニュース

「ビタミンDの値が低いと、ぜん息が悪化する。」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(284)

大型連休、皆様はどのようにお過ごしでしたでしょうか?
さて今日も、健康に関する話題をお送りします。

ご存知のように、ぜん息は炎症によって気管支などの空気の通り道(気道)が狭くなる病気のことです。
突然起こる呼吸困難や咳などの苦しい発作は、ときに命に関わることさえあります。

現在、ぜん息患者数は世界で3億人、日本では400万人もいらっしゃり、喘息が原因で亡くなる方は日本国内だけでも例年4,000~5,000人と報告されています。

このようにぜん息は何とか治療したい疾患のひとつですが、最近の研究によると

ビタミンD量が不十分だと、ぜん息が激しくなることが報告されました。

これはハーバード大学医学部のJuan Celedon博士らが、米国呼吸器治療の専門誌
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine 2009,
May issueに報告したものです。

今までも、試験管内の実験でビタミンDが呼吸器の働き助けることが示唆されていましたが、今回は実際のぜん息の子供を対象として明らかになりました。
研究では、ぜん息の発生率が高いコスタリカに住む喘息症状を持つ子供616名を対象に、アレルゲン感受性試験や肺機能検査、及び血液中のビタミンD値を調べました。

その結果、ビタミンD値の低い子供ほど、激しいぜん息で過去入院したり、過活動性の
呼吸症状などでステロイド吸入療法が必要になったりしていることが分かりました。
またこれらの子供は、また粉塵などに対するアレルギー性のマーカーの値も高いことが
分かりました。

すなわち、ビタミンD値が低いほど、重症のぜん息になるリスクが高いことが明らかになったわけです。
そして、この結果からぜん息の改善にビタミンDの摂取が有効で、将来はビタミンDサプリメントを使用する治療法がおこなわれる可能性が高いと述べられています。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している。

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