アンチエイジングニュース

「ビタミン/ミネラル・サプリメントは、胃がんの死亡率を低下する」
――ハセ博士のヘルシ情報最前線(275)

ビタミン剤やミネラルは、健康維持に必須であることはいまや常識ですが、今回さらに、がんによる死亡率も低下させることが分かりました。
このニュースによると、ファクターDと呼ばれる、セレン、ビタミンE, ベーターカロテンからなるサプリメントを服用した人の、胃がん数が減少し、10年死亡率が低下したそうです。

これは、米国国立がん研究所のPhilip R. Taylor博士らが、中国でおこなった長期間追跡調査で明らかになったもので、国立がん研究会誌Journal of the National Cancer Institute (2009, March)に報告されました。

著者: You-Lin Qiao 等
論文タイトル: Total and Cancer Mortality After Supplementation With Vitamins and Mineralsten Follow-up of the Linxian General Population Nutrition Intervention Trial.
医学誌名: Journal of the National Cancer Institute, 2009

この研究は、1986年から1991年までサプリメントを服用した、40歳から69歳までの29,584名の結果をまとめたものです。
その結果、10年間の累積死亡率は、服用しない群は33.62%であったのに対し、ファクターDを服用した群では32.19%でした。
すなわち、ファクターDを服用した人では、全体の死亡率が5%低下していることになります。
また、胃がん単独での死亡率を見てみると、ファクターDを服用した人では3.84%で、
11%の低下が見られていたそうです(服用しない群:4.28%)。
特に55歳以下の人で、このサプリメントの効果が高かったとされています。
実際、食道がんでは、55歳以下では17%の低下率で、逆に55歳以上では14%増加していました。
以上の結果から、セレン、ビタミンE, ベーターカロテンなどからなるファクターDを服用した人の、胃がんのリスクが著しく低下したことが明らかになったとされています。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している。

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