アンチエイジングニュース

「授乳は、子供だけでなく、母親にもメリット大」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(274)

母乳で育った子供は、肥満、糖尿病、喘息、感染症、胃腸炎などになりにくく、様々な利益があることがわかっています。
ところが、このようなメリットは子供だけでなく、授乳をしている母親にも大いにあることが明らかになりました。

米国の研究によると、1年以上授乳をおこなっている女性は、授乳経験のない女性に比べて10%以上心臓疾患になる頻度が低い、とのことです。
また、1ヶ月間以上授乳している女性でも、糖尿病、高血圧そして高コレステロールのリスクも低いことも明らかになっています。

これらは、ピッツバーグ大学Eleanor Bimla Schwarz博士らが、産婦人科学会誌the journal Obstetrics and Gynaecology(2009, April issue)に報告したものです。
研究では、約14万人の更年期後の女性を対象にし、授乳経験のある母親とその人の
健康度を調べました。
その結果、授乳経験のある女性では心臓疾患の頻度が低くなっており、さらに高血圧を12%、糖尿病や高コレステロール症を20%近く低下させることがわかりました。
この効果は、授乳終了後長期間にわたって続いていたそうです。

実際、女性たちは最後の授乳後平均して35年経た人であり、その効果が何十年にもわたっていることになります。
今までも、授乳は体内の脂肪蓄積を減少させることにより、循環器系の障害を下げる
ことが示唆されていました。
さらに子宮がんや乳がんあるいは骨粗鬆症になるリスクも低下していることも明らかになっています。

このように、授乳は子供の健康に有用なだけでなく、母親の健康にも非常によい効果をもたらすようですので、できる限りお母さんの愛情の詰まった授乳をなされますよう。
ちなみに、英国の保健省も、6ヶ月間は授乳を行うよう推奨しています。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している。

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