アンチエイジングニュース

<がんに関する最新の話題:1)生存率の高い国は? 2)胃がんの再発予測可能!>
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(247)

今回はがんに関する話題を2つご紹介します。

1)がん患者の生存率が最も高い国は米国、低い国はアルジェリア
これはロンドン大学衛生熱帯医学大学院のMichel Coleman教授らが、
英国医学誌ランセット・オンコロジー(2009, Sep. 17  Issue)に報告したものです。

研究では31か国で1990年から94年の間に、初期の乳がん、前立腺がん、結腸・直腸がんと診断された190万人の生存率を調べています。

この研究によると、
乳がん、前立腺がんの5年後の生存率が最も高かったのはアメリカで、
これにカナダ、オーストリアが続いています。また、結腸・直腸がん患者の生存率トップは、女性ではフランス、男性では日本でした。
2位は男女とも米国だったそうです。
なお、米国内でがん患者の生存率が最も低い州はニューヨークとなっており、
以上の3項目での生存率最下位は、アルジェリアとされています。

2)胃がんの再発の7割が予測可能
次に、胃がん手術後の再発を7割の確率で予測できるシステムを国立がんセンター
研究所の佐々木博己室長らが開発したと
いうニュースです。

国内には推定10万人の胃がん患者さんがいらっしゃいますが、
転移したがんが術後に見つかる再発率は全体の3~4割です。
胃がん摘出前に顕微鏡で転移の有無を
調べるのですが、小さいがん細胞は見つけにくく、数年後に再発することが多いことが知られています。

そこで佐々木室長らは、腹膜細胞内の胃がんに特徴的なRNAに結合する物質を研究し、開発に成功したとのことです。

この物質を使って、進行した胃がん患者191人を手術後に調べた結果
顕微鏡でがん細胞が見つかった患者34人に加え、
顕微鏡では見つからなかった36人で陽性反応が出たそうです。
これら計70人のうち4年目までに再発したのは52人、再発患者は全体で75人となり、
7割を予想できたことになります。

この技術を利用し、胃がん手術と腹膜の抗がん剤治療を併用すれば、再発は減らせる
ことが予測できます。
そして、このような技術の進歩により、がん死亡率はもっと減らすことが可能となるので、
さらなる研究が期待されます。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している。

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